宇宙的(コズミック)サイコメトリ
一九一九年四月二日 水曜日
それ故そうしたサイコメトリ的バイブレーションは──吾々が物質を研究した上での結論ですが──物質に瀰漫(びまん)するエーテルに書き込まれている、ないしは刻み込まれているのです。それだけではありません。
エーテルが物質の成分に作用し、それによって活性化される度合によって、その物質の昇華の度合が決まっていきます。
つまり活性化された成分が外部からエーテルに働きかけ、浸透し、それを物質との媒介物として活用するのです。物質の成分は地上の化学者も指摘するとおりエーテルの中に溶解した状態で存在するわけです。
その点は地上の化学者の指摘は正しいのですが、その辺は大自然の秘奥の門口であって、その奥には神殿があり、さらにその先には奥の院が存在する。
物質科学の範疇を超えてエーテル界の神殿に到着した時、その時はじめて大自然のエネルギーの根源がその奥の院にあることを知ることになります。その奥の院にこそ普遍的〝霊〟が存在するのです。
これで大自然のカラクリがお分かりになると思います。普遍的な〝霊〟が外部から、つまり基本的成分がエネルギーの量においても崇高性の度合においてもすべてをしのぐ界層から活発にエーテルに働きかけます。その作用でエーテルが活性化され、活性化されたエーテルがさらに物質の基本分子に作用し、そこに物質という成分が生まれます。
ただし、この作用は機械的なものではありません。その背後に意志が働いているのです。意志のあるところには個性があります。
つまるところエーテルに性格を賦与するのは個性をもつ存在であり、その影響がそのまま物質に反映されていきます。それ故こういうことになります───エーテルを通して物質に働きかける霊的存在の崇高さの程度に応じて、物質の成分の洗練の度合が高くもなり低くもなる、ということです。(第一巻P217参照)
ということは地球そのもの、および地球上の全存在物を構成している物質の性質は、それに向けて意識的に働きかけている霊的存在の性格と共鳴関係にあるということです。両者は物質に宿っているかいないかの違いがあるだけで、ともに霊(スピリット)なのです。
したがって地球人類が霊的に向上するにつれて(未来の)地球もそれを構成する成分に働きかける影響力に対して、徐々にではあっても着実に反応していきました。
物質がより洗練され、より精妙化されていきました。内部からの輝きを増していったのはそのためです。これは宇宙規模のサイコメトリにほかなりませんが、本質的にはいま地上に顕現されているものと同一です。
地球ならびに地球人類の精妙化が進むにつれて霊界からの働きかけもいっそう容易になっていき、顕幽間の交信も今日よりひんぱんになると同時に、より開放的なものとなっていきました(※)。
そして、途中の階段を省いて結論を急げば、顕幽間の交信がごく当たり前のものとなり、且つ間断なく行われる時代にまで到達しました。そしてついにこれからお話する一大顕現が実現することになります。(※シルバーバーチは霊格が向上するほど自由意志の行使範囲が広くなると述べている──訳者)
が、それをお話する前に述べておきたいことがあります。私の話は太陽およびその惑星系にしぼり、遠い銀河の世界のことは省きます。
地上の天文学者は自分たちが確認した惑星をすべて〝物的天体〟としております。さらに、それらの惑星を構成する物質がその成分の割合において地球を構成する物質と同一でないことも発見しております。
しかしもう一歩進んで、物質の密度の差を生じさせる原因の一つとして、もう一つ別の要素が存在するところまでは気づいておりません。
それが私がこれまで述べてきた霊的要素で、それが惑星系の進化の長旅において地球より先を歩んでいる天体の進化を促しているのです。
実はそれ以外に地上の人間の視力では捉えることの出来ない別の種類の惑星が存在するのです。精妙化がすでに物質的段階を超えてエーテル的段階に至っているのです。霊的までは至っていません。物質的状態と霊的状態の中間です。
その種の天体の住民には地球を含む惑星系のすべてが見えます。そして強力な影響力を行使することができます。それは、地球人類より進化はしていても、霊格において霊界の住民よりはまだ地球人類に近いからです。
それはそれなりに、れっきとした惑星なのです。ところが、それとはまた別の意味でのエーテル的天体がいくつか存在します。その一つが地球を包みこむように重なっております。その天体の構成するエーテルの粗製状態のものが地球に瀰漫しているのです。
と言って、地球のためだけの存在ではありません。また、のっぺらとしたベルト状のものではなく、表面には大陸もあれば海もあり、住民もいます。
その大半はかつて地球上で生活したことのある者ですが、中には一度も地上生活の体験のない者もいます。血と肉とから成る身体としての顕現の段階まで達していないのです。
──いわゆる幽界のことでしょうか。
その名称は使用する人によって必ずしも同じように理解されておりませんが、貴殿の理解しているものに従って言えば、私のいうエーテル的天体は幽界とは違います。
今お話したとおりのものです。聞くところによれば、そこに安住している人間に似た住民はみな、ずいぶん古くからの生活者で、これから先いつまでそこに住んでいられるか確かなことは不明であるとのことです。彼らは太古の地球人類の一種の副産物なのです。
──あなたがこの地球へ降りてこられる時はそのエーテル的天体を通過してくるわけですか。
場所的に言えばそういうことになります。が、通過する際にその環境に対して何の反応も感じません。感覚的にはその存在を感じていないということです。私がこれまで第一界、第二界、第三界と呼んできた界層とは何の関係もありません。
造化の系列が別で、実に不可思議な存在です。吾々の行動の場から離れており、したがって詳しいことはほとんど知りません。
さきほど申し上げたことは──あれ以外にもう少し多くのことが判っておりますが──これまでそうした別の要素の存在を知らなかったがために理解に苦しんでいたことを説明するために教えていただいたことです。それでやっと得心がいったことでした。
アーネル ±
それ故そうしたサイコメトリ的バイブレーションは──吾々が物質を研究した上での結論ですが──物質に瀰漫(びまん)するエーテルに書き込まれている、ないしは刻み込まれているのです。それだけではありません。
エーテルが物質の成分に作用し、それによって活性化される度合によって、その物質の昇華の度合が決まっていきます。
つまり活性化された成分が外部からエーテルに働きかけ、浸透し、それを物質との媒介物として活用するのです。物質の成分は地上の化学者も指摘するとおりエーテルの中に溶解した状態で存在するわけです。
その点は地上の化学者の指摘は正しいのですが、その辺は大自然の秘奥の門口であって、その奥には神殿があり、さらにその先には奥の院が存在する。
物質科学の範疇を超えてエーテル界の神殿に到着した時、その時はじめて大自然のエネルギーの根源がその奥の院にあることを知ることになります。その奥の院にこそ普遍的〝霊〟が存在するのです。
これで大自然のカラクリがお分かりになると思います。普遍的な〝霊〟が外部から、つまり基本的成分がエネルギーの量においても崇高性の度合においてもすべてをしのぐ界層から活発にエーテルに働きかけます。その作用でエーテルが活性化され、活性化されたエーテルがさらに物質の基本分子に作用し、そこに物質という成分が生まれます。
ただし、この作用は機械的なものではありません。その背後に意志が働いているのです。意志のあるところには個性があります。
つまるところエーテルに性格を賦与するのは個性をもつ存在であり、その影響がそのまま物質に反映されていきます。それ故こういうことになります───エーテルを通して物質に働きかける霊的存在の崇高さの程度に応じて、物質の成分の洗練の度合が高くもなり低くもなる、ということです。(第一巻P217参照)
ということは地球そのもの、および地球上の全存在物を構成している物質の性質は、それに向けて意識的に働きかけている霊的存在の性格と共鳴関係にあるということです。両者は物質に宿っているかいないかの違いがあるだけで、ともに霊(スピリット)なのです。
したがって地球人類が霊的に向上するにつれて(未来の)地球もそれを構成する成分に働きかける影響力に対して、徐々にではあっても着実に反応していきました。
物質がより洗練され、より精妙化されていきました。内部からの輝きを増していったのはそのためです。これは宇宙規模のサイコメトリにほかなりませんが、本質的にはいま地上に顕現されているものと同一です。
地球ならびに地球人類の精妙化が進むにつれて霊界からの働きかけもいっそう容易になっていき、顕幽間の交信も今日よりひんぱんになると同時に、より開放的なものとなっていきました(※)。
そして、途中の階段を省いて結論を急げば、顕幽間の交信がごく当たり前のものとなり、且つ間断なく行われる時代にまで到達しました。そしてついにこれからお話する一大顕現が実現することになります。(※シルバーバーチは霊格が向上するほど自由意志の行使範囲が広くなると述べている──訳者)
が、それをお話する前に述べておきたいことがあります。私の話は太陽およびその惑星系にしぼり、遠い銀河の世界のことは省きます。
地上の天文学者は自分たちが確認した惑星をすべて〝物的天体〟としております。さらに、それらの惑星を構成する物質がその成分の割合において地球を構成する物質と同一でないことも発見しております。
しかしもう一歩進んで、物質の密度の差を生じさせる原因の一つとして、もう一つ別の要素が存在するところまでは気づいておりません。
それが私がこれまで述べてきた霊的要素で、それが惑星系の進化の長旅において地球より先を歩んでいる天体の進化を促しているのです。
実はそれ以外に地上の人間の視力では捉えることの出来ない別の種類の惑星が存在するのです。精妙化がすでに物質的段階を超えてエーテル的段階に至っているのです。霊的までは至っていません。物質的状態と霊的状態の中間です。
その種の天体の住民には地球を含む惑星系のすべてが見えます。そして強力な影響力を行使することができます。それは、地球人類より進化はしていても、霊格において霊界の住民よりはまだ地球人類に近いからです。
それはそれなりに、れっきとした惑星なのです。ところが、それとはまた別の意味でのエーテル的天体がいくつか存在します。その一つが地球を包みこむように重なっております。その天体の構成するエーテルの粗製状態のものが地球に瀰漫しているのです。
と言って、地球のためだけの存在ではありません。また、のっぺらとしたベルト状のものではなく、表面には大陸もあれば海もあり、住民もいます。
その大半はかつて地球上で生活したことのある者ですが、中には一度も地上生活の体験のない者もいます。血と肉とから成る身体としての顕現の段階まで達していないのです。
──いわゆる幽界のことでしょうか。
その名称は使用する人によって必ずしも同じように理解されておりませんが、貴殿の理解しているものに従って言えば、私のいうエーテル的天体は幽界とは違います。
今お話したとおりのものです。聞くところによれば、そこに安住している人間に似た住民はみな、ずいぶん古くからの生活者で、これから先いつまでそこに住んでいられるか確かなことは不明であるとのことです。彼らは太古の地球人類の一種の副産物なのです。
──あなたがこの地球へ降りてこられる時はそのエーテル的天体を通過してくるわけですか。
場所的に言えばそういうことになります。が、通過する際にその環境に対して何の反応も感じません。感覚的にはその存在を感じていないということです。私がこれまで第一界、第二界、第三界と呼んできた界層とは何の関係もありません。
造化の系列が別で、実に不可思議な存在です。吾々の行動の場から離れており、したがって詳しいことはほとんど知りません。
さきほど申し上げたことは──あれ以外にもう少し多くのことが判っておりますが──これまでそうした別の要素の存在を知らなかったがために理解に苦しんでいたことを説明するために教えていただいたことです。それでやっと得心がいったことでした。
アーネル ±
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