The Great Spirit is a being that transcends individuality.
別の日の交霊会に同じく〝国教会の不満分子〟の一人が夫人とともに招待され〝妻とともに生涯忘れ難い夕べ〟を体験した。まずシルバーバーチが歓迎の言葉を述べる───
あなたが私の説く真理のいくつかをご存知であることはよく承知しております。あなたなりの厳しい自己批判と精神的苦悶の末に、過去の教条と教説に背を向けられ、これこそ人生に光明をもたらしてくれると信じる霊的真理を手にされました。
本当を言えばあなたと同じ立場にある他の聖職者たちも、あなたと同じように霊の力とその崇高な真理を手にしてほしいのですが、それが思うに任せないのが残念です。本来ならばその霊力の守衛であり、大霊の大使であり特使であるべき人たちが石の壁を張り巡らして、霊力も真理も突き通せなくしてしまっている光景は、見るも悲しいことです。
当然の結果として教会は冷たく荒涼として、生命力に欠けた不毛の場と化しております。生気あふれる霊力の顕現がそこにないからです。その点あなたは、悲痛な思いを経た上でのことではありましたが、真理の道を見出されたことを喜ぶべきです。
自分をそこまで導いてくれた光明の存在を知ることになりました。それはこれからも引き続き光輝溢れる光を放ち、あなたの辿るべき道を照らしてくれることでしょう。
───私どもは大霊があなたのような高級界の霊を通して語りかけてくださっていると理解しておりますが、人間の歴史を通じて、かつて大霊が霊を経ないで直接語りかけたことがあるのでしょうか。
大霊は個的存在ではありません。大霊は個性が神格化されたものではありません。大霊は個性を超越した存在です。摂理・愛・叡智・真理の粋(エッセンス)です。巨大な宇宙で休みなく作用している無限の知性です。
それは数かぎりない自然現象の中に見ることができます。その子等が英雄的行為、滅私の行為、滅私の行為、慈悲の行為を通じて、自分より恵まれない人のために尽くす時の、その愛の表現の中にも見ることが出来ます。
又、病の人を癒し、喪中の人を慰め、意気消沈した人を元気づけてあげる時の霊力の流れの中にも見ることができます。
一個の男性あるいは女性として出現することはできません。個々の人間に宿る神性の発現という形で、部分的に顕現されることはありうるわけです。
───私たちから大霊に直接語りかけることはできるのでしょうか。もしできるとしたら、それは私達自身に内在する神性のことでしょうか。
あなたは大霊であり、大霊はあなたなのです。その違いは種類でも本質でもなく顕現の度合いに過ぎません。大霊は完全の極致です。あなたはそれに向っての努力を限りなく続けるわけです。したがって大霊は内部と外部の双方に存在するわけです。
あなたが愛・寛容心・慈悲・哀れみ・仁といった神性を発揮すれば、その時あなたは大霊と通じ合っていることになります。なぜなら、あなたを通じて大霊が表現されているからです。
一方、大霊には無数のメッセンジャー、無数のチャンネルがあります。神意を行きわたらせることを任務とした高級神霊の一大組織が張りめぐらされております。ですから、もしもあなたが大霊に向かって語りかければ、黙って念じるだけでも、精神統一でも、あるいは声に出して祈ることによってでも、
あなたの意志が大霊に届けられます。声に出すということは良いことです。念じるだけではとかく乱れやすい思念を明確にまとめ、具象化することになるからです。
しかし声に出す出さないに関係なく、衷心からの切望は大霊に知られると同時に、神意の行政を司る任にある高級霊に届きます。
───あなたは霊界でイエスにお会いになったことがありますか。
あります。何度もお会いしております。このことはこのサークルの皆さんにはすでにお話してあります。定期的にクリスマス(冬至)とイースター(夏至)の二度、この地上から引き上げて、そのイエスが主催される大集会に参列する際に拝謁しております。
今イエスは二千年前にご自身が身をもって示しながら、その信奉者をもって任ずる人々によって台無しにされてしまった霊的真理の普及に携わっておられます。
その働きによって、二千年前にイエスを通じて顕現したのと同じ霊力による現象(心霊現象及び病気治療)を伴って、その霊的真理が地上に蘇りつつあります。
イエスにとって、又その輩下の神霊にとって、地上の宗教界の指導的立場にある者が基本的な真理について救いようのないほど無知である様子を見ることほど嘆かわしい思いをさせられるものはありません。
あなたは光明を見出されました。そのことを大いに喜ぶべきです。そして、ここまであなたを導き、間違いない道標を提供してくれた霊力と同じものが、これからも引き続き導いてくれることを信じて下さい。これまでも決してラクな道ではありませんでしたが、使命を担った者にラクな道はないのです。
もしも使命を担った者が降りかかる困難を克服できないとしたら、地上の寄生虫的営利第一主義に対抗して霊界から挑んでいるこの霊的大戦の将校としては失格であることになります。
皆さんの心に温もりと愛とをもたらしてくれた真理、そして又、失ったと思っていたのが再び見つかり、さらにここまで導いてくれた愛を、神に感謝しなくてはなりません。
喜んでください。皆さんはバイブル(マタイ6・19)に言う 〝虫が食いサビがつく〟 ことのない宝を手にされたのです。清澄で光輝に溢れ、永遠に曇ることがなく、決してあなた方の手から離れることはありません。なぜなら、苦難の末に手にされたものだからです。
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