Friday, January 19, 2024

シアトルの冬 取越苦労ばかりしている人間が多すぎます。

There are too many people who are always struggling to make ends meet.

「取越苦労ばかりしている人間が多すぎます。その心配の念が霧のようにその人を包み、障害物となって霊の接近を妨げます。心配すればするほど──あなたのことを言っているのではありません。人間一般についての話です──あなたに愛着を感じている霊の接近を困難にします」

 そこで列席者の一人が「ほとんどの人間がそのことに確信が持てないのです。何も分からず、それが取越苦労の原因となっているのです」と言うと、

 「おっしゃることは判ります」しかし、その知識を具えた人までが取越苦労をされている。それが私には理解できないのです。私は自信を持って皆さんに申し上げますが、この世の中には心配することなど何一つありません。

 人間にとって最大の恐怖は死でしょう。それが少しも怖いものではないことを知り、生命が永遠であり、自分も永遠の存在であり、あらゆる霊的武器を備えていることを知っていながら、なぜ将来のことを心配なさるのでしょう。

 するとさっきの婦人が「でも私達には不幸が訪れます。それも、往々にして予想できることがあります」と言うと、

 「不幸の訪れの心配は不幸そのものよりも大きいものです。その心配の念が現実の不幸より害を及ぼしています」

 ここで列席者の一人がこう意見を述べる。

 「あなたは進化された霊だからそうおっしゃるのであって、私たち凡人は進化が十分でないために神の摂理の完璧な働きが判らないのです」

 「私は私の知り得た限りのことを有りのまま述べております。そうしないと私の使命に背きます。私は決してあなた方が〝凡人〟と呼ぶ程度の人々と接触出来ないほど進化してはおりません。あなた方の悩みはすべて私にも判っております。ずいぶん永い間、地上生活に馴染んでまいりました。

あなた方お一人お一人の身近にいて、人生の困難さのすべてに通じております。しかし振り返ってご覧になれば、何一つとして克服できなかったものがないことが判るでしょう。

心配してはいけません。摂理を超えた出来ごとは決して起きません。霊の力も自然を無視したことは起こし得ないのです。不思議なことが起きるのは、それなりの必要条件が整った時だけです。

 私は地上の存在ではありません。霊の世界にいるのですから、地上での仕事を成就させるためにはあなた方がそのための手段を提供してくれなければなりません。あなた方は私たちスピリットの腕であり身体です。

あなた方が道具を提供し、その道具を使って私たちが仕事をするということです。忠実に、誠意を持ってこの仕事に携わる者が、後で後悔することは絶対にありません」

シルバーバーチ

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