それはミクロとマクロの問題です。人間は神の完全性の要素をミクロの状態で内臓しております。人間はそれを発現させ完成させなくてはならないのです。それは無限の時間を要する過程です。
別に難しい問題ではありません。人間的精神と霊と身体とが完成された状態で創造されたわけではありません。が、内部に神性という完全性の火花が宿されております。その火花を大きな炎と燃え上がらせるために、人生を自然の摂理に順応させるのが人間の務めなのです。
地上の人間が厄介なのは、自分で勝手な神を想像することです。人間的存在として想像する場合でも、女性ではなく男性として想像します。男性である方が女性であるより勝れているかに信じているわけです。
神は人間を霊的にご自分に似せて創造されたのです。生命は霊であり霊は生命です。霊的に似せて創造された以上、あなたは永遠に神とつながっており、神性を共有しているのです。
ということは必然的に人間は霊的大家族の一員であることになります。同じ神性が宿っているからです。ですから人間は霊的に神に似ているのであり、姿が似ているというのではありません。
地上世界を一気に変革することはできません。人々を変えるのも容易ではありません。が、自分を変えることは今すぐからでも始められます。いつどこにいても人のためを心掛けるのです。
力になってあげるのです。自分が教わったものを分けてあげるのです。もしもそれが受け入れられれば喜び、拒否されればその人の思う道を行かせてあげればよろしい。あなたが導いてあげるべき人が次々とあなたのもとに案内してこられるのです。
神は、愛と知性をもってこしらえその霊力によって活力を与えている地上世界から分離して存在することはできません。
───神は地上世界の人間にはほとほと手を焼いておられることでしょう。
それは今に始まった話ではありません。太古からずっとそうです。しかし、我慢の大切さを説いている私たちは、それをみずから実行しなければなりません。もしも皆さんに対する愛がなければ、わざわざこれほど暗い世界へ戻ってくるようなことはいたしません。
同時に又、地上に救いの手を差し伸べるべき時期が到来したからこそでもあります。つまり私たちの援助を受け入れる準備ができた人がいるということです。ただ悲しいかな、魂が目を覚まし真の活動を開始するようになるまでには、霊的な絶望の淵を体験しなければならないことがよくあるものです。
霊の光は、これからも媒体のあるところならどこでも照らし続けます。場所によってはほのかな明かり程度に過ぎないこともあります。が、神性を帯びたものであるからには完全に消えてしまうようなことは絶対にありません。
自然の摂理はあなた方の地球だけでなく、あるいは銀河系宇宙だけでなく、全大宇宙を支配し経綸しております。神はその無限の叡智をもって全大宇宙のすみずみまで配剤してくださっています。心配してはいけません。心配は何の役にも立ちません。そして、少しも事態を改善することにはなりません。
シルバーバーチ
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