Thursday, August 18, 2022

シアトルの夏 生命の不滅性は未来の真の宗教の基調であらねばならぬ。The immortality of life must be the keynote of the true religion of the future.




 聖職の機能によりてがんじがらめにされた魂がその束縛を断ち切り、常軌を逸せる愚行、無知が生む偽善、そして曖昧模糊たる思索の産物に代わって、理性を得心させる宗教と信仰を手にする日が訪れよう。

その時は神についてのより豊かな概念と、人間の義務と宿命についてのより正しき見解を手にするであろう。            

 汝らの言う死者が今なお汝らと共に生き続けていること、それも汝らより一段と生命の実感をもって生きていること、しかも地上時代と変わらぬ情愛をもって加護に当っていることを知るでろう。

 キリストは地上に生命と不滅性をもたらしたと聖書にある。その言葉は筆記者が意味したより広き意味にて真実である。

 キリストによる黙示の成就は───今まさに成就されんとしているのであるが───真実の意味における〝死〟の観念の撲滅であり、生命の不滅性の実証に他ならぬ。


その偉大なる真理、すなわち、人間は永遠に死なぬということ、たとえ死にたくとも死ぬことが出来ぬという事実の中に、未来への鍵が託されている。

信仰の一つとしてでなく、教義の一項目としてでもなく、生きた知識と現実の事実の一つとして、生命の不滅性は未来の真の宗教の基調であらねばならぬ。


われらの説く深遠なる真理も、崇高なる義務の概念も、壮大なる宿命の観念も、人生の真実の悟りも、全てその生命の不滅性の上に成り立つのである。

 今の汝には理解できぬかも知れぬ。炎に慣れぬ汝の魂は目が眩むことであろう。


が、やがてわれらの言葉の中に真理のしるし───神性の一面を認めるようになる日も来よう。

♰ イムペレーター
 

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