Wednesday, March 9, 2022

シアトルの 春 ベールの彼方の生活  the life beyond the vail





愛と叡智   

 私たちの日常生活とあなた方の日常生活とを比較して見られれば、結局はどちらも学校で勉強しているようなものであること、実に大きな学校でたくさんのクラスがあり、大勢の先生がおられること、しかし教育方針は一貫しており、単純なことから複雑なことへと進むようになっていること、そして複雑ということは混乱を意味するのではなく、

宇宙の創造主たる神を知れば知るほどその知る喜びによって一層神への敬虔なる忠誠心を抱くように全てがうまく出来上っていることを悟るようになります。

 そこで今日も従来からのテーマを取り上げて、こちらの世界で私たちが日頃どんなことをして過ごしているのか、神の愛がどのように私たちを包み、謙虚さと愛を身につけるにつれて事物がますます明快に理解されていくかを明らかにしてみましょう。


 こちらの事情で大切なことの一つに叡智と愛のバランスが取れていないといけないことが挙げられます。両者は実は別個のものではなく、一つの大きな原理の二つの側面を表わしているのです。

言わば樹木と葉との関係と同じで、愛が働き叡智が呼吸しておれば健全な果実が実ります。解りやすく説明するために、私たちが自分自身のこと、および私たちが指導することを許された人々の世話をする中でどういう具合にその愛と叡智を摂り入れて行くか、一つの具体例をあげてみましょう。


 つい先頃のことですが、私たちは一つの課題を与えられ、そのことで私たち五人で遠く離れたところにある地域(コロニー)を訪れることになりました。目的は神の愛の存在について疑念を抱き、あるいは当惑している地上の人間に対して取るべき最良の手段を教わることでした。

と言うのも、そうしたケースを扱う上でしばしば私たちの経験不足が障害となっていましたし、又あなたも御存知の通り地上にはそういう人が多いのです。

 そこにあるカレッジの校長先生は地上では才能豊かな政治家だった方ですが、その才能が地上ではあまり発揮されず、こちらへ来て初めて存分に発揮できるようになり、結局地球だけが鍛錬の成果が発揮される場でないことを身を持って理解されたわけです。

 訪問の目的を述べますと、その高い役職にも拘わらず、少しも偉(えらぶ)らず、極めて丁重で親切に応対されました。あなた達なら多分天使と呼びたくなるだろうと思われるほど高貴な方で、もしもそのお姿で地上に降りたら人間はその輝きに圧倒されることでしょう。

容姿もお顔も本当に美しい方で、それを形容する言葉としては、さしずめ〝燦然たる光輝に燃え立つような〟というところでしょう。親身な態度で私たちの話に耳を傾けられ、時折静かな口調で〝それで?〟と言って話を促され、私たちはついその方の霊格の高さも忘れて、恐れも遠慮もなく話しました。するとこうおっしゃいました。

 「生徒の皆さん──ここにいる間は生徒ということにしましよう──お話は興味深く拝聴いたしました。と同時に、そういうお仕事によくある問題でもあります。さて、そうした問題を私が今あっさりと解決してあげれば、皆さんは心も軽くお仕事に戻ることが出来るでしょう。が、イザ仕事に携わってみると又アレコレと問題が生じます。

なぜか。それは、一ばん心に銘記しておくべきことというものは体験してみなければ解らない細々(こまごま)したことばかりだからです。それがいかに大切であるかは体験してみてはじめて解るということです。では私についてお出でなさい。大事なことをこれからお教えしましょう。」


 私たちは先生の後について敷地内を歩いて行きました。庭では庭師が花や果実の木の剪定などの仕事に専念しておりました。小道を右に左に曲がりながら各種の植え込みの中を通り抜けました。小鳥や可愛い動物がそこここに姿を見せます。やがて小川に出ました。そしてすぐ側にエジプト寺院のミニチュアのような石の東屋があり、私たちはその中に案内されました。

天井は色とりどりの花で出来た棚になっており、その下の一つのベンチに腰掛けると、先生も私たちのベンチと直角に置いてあるベンチに腰を下ろされました。


 床を見ると何やら図面のようなものが刻み込まれております。先生はそれを指さしてこうおっしゃいました。

 「さて、これが今私があなた方を案内して回った建物と敷地の図面です。この印のところが今いる場所です。ご覧の通り最初に皆さんとお会いした門からここまで相当の距離があります。

皆さんはおしゃべりに夢中でどこをどう通ったかは一切気にとめられなかった。そこでこれから今来た道を逆戻りしてみるのも良い勉強になりますし、まんざら面白くないこともないでしょう。無事にお帰りになってお会いしたら、先ほどお聞きしたあなた方の問題についてアドバイスいたしましょう。」



 そうおっしゃって校長先生は立ち去られました。私たちは互いに顔を見合わせ、先生が迷路のような道を連れて回られた目的に気づかなかったそのうかつさを互いに感じて、どっと笑い出しました。それから図面を何度も何度も調べました。直線と三角と四角と円がごちゃごちゃになっている感じで、始めはほとんど判りませんでした。

 が、そのうち徐々に判りはじめました。それはそのコロニーの地図で、東屋はその中心、ほぼ中央に位置しております。が入口が記されておりません。しかもそれに通じる小道が四本あって、どの道を辿ればよいかが判りません。

しかし私はこれは大した問題でないと判断しました。と言うのは四本ともコロニーの外郭へつながっており、その間に何本もの小道が交叉していたからです。その判断に到達するまでのすったもんだは省きましょう。時間が掛かりますから。

 とにかく私の頭に一つの案が浮かび、参考までに提案してみたところ皆んなそれはなかなか良い考えだと言い、これで謎が解けそうだと喜びました。と言って別に驚くほどのことではないのです。どの方向でも良いから、とにかく外へ出て一ばん直線的な道を進んでみるというだけの話です。

言い方がまずいようですね。要するに東屋からどちらの方角でも良いから一ばん真っ直ぐな道を取るということです。そうすると必ず外郭へ出る。その外郭は完全な円形をしているから、それに沿って行けば遅かれ早かれ門まで来ることになるわけです。

 いよいよ出発しました。道中は結構長くて楽しいものでした。そして冒険的要素が無いわけではありませんでした。と言うのも、そのコロニーはそれはそれは広いもので、丘あり谷あり森あり小川ありで、それがまた実に美しいので、よほど目的をしっかり意識していないと、道が二つに岐れたところに来るとつい方向を誤りそうになるのでした。

 しかし、必ずしも最短で直線的な道を選んだわけではないと私は思うのですが、私はついに外郭に辿り着きました。ついでに言うと、その外郭は芝生の生い茂った幅の広い地帯になっていて、全体は見えなくても、その境界の様子からして円形になっていることはすぐに判ります。

そこで左に折れ、そのまま行くと間違いなく円形をしていて無限軌道のように続いておりました。どんどん歩いて行くうちに、ついに最初に校長先生にお会いした門のところまで来ました。

 先生は、よく頑張りました、と言って迎えて下さり、その足で建物の前でテラスに上がり、それまでの冒険談──私が書いたものより遥かに多くの体験──をお聞かせしました。先生は前と同じように熱心に耳を傾けて下さり「なるほど。結構立派にやり遂げられました。目的を達成し、ここまで帰って来られたのですから。ではお約束通り、あなた方の学ばれた教訓を私から述べさせていただきましょう」と言って次のような話をされました。

 「まず第一に、行きたいと思う方向を確認すること。次に近道と思える道ではなく一ばん確実と思える道を選ぶこと。その道が一ばん早いとは限りません。限りなく広がると思えたこのコロニーの境界領域までまずやってくる。その境界線から振り返ると、それまで通り抜けて来た土地の広さと限界の見当がつく。要はそれまでの着実さと忍耐です。望むゴールは必ず、達成されるものです。

 「又、その限られた地域とその先に広がる地域との境界領域に立って見渡すと、曲がりくねった道や谷や小森が沢山あって、あまり遠くまで見通せなくても全体としては完全に釣合が取れている──要するに完全な円形になっており、内部は一見すると迷路でごった混ぜの観を呈していても、より大きい、あるいはより広い観点から見ると、全体として完全な統一体で、実質は単純に出来ていることが判るはずです。小道を通っている時は迷うでしょうけど。

 それに、その外郭を曲線に沿って行くと限られた範囲しか目に入らなかったでしょう。それでも、その形からきっと求める場所つまり門に辿り着けると判断し、その理性的判断に基づいた確信のもとに安心して辿って来られた。そして今こうして辿り着き、少なくとも概略においてあなた方の知的推理が正しかったことを証明なさったわけです。

 さてこの問題は掘り下げればまだまだ深いものがありますが、私はここであなた方をこの土地にいて私を援助してくれている仲間たちにお預けしようと思います。その人たちがこの建物や環境をさらにご案内し、お望みならもっと広い地域まで案内してくれるでしょう。面白いものがたくさんあるのです。

その方たちと私が述べた教訓について語り合われるとよろしい。少し後でもう一度お会いしますので、その時に話したいことや尋ねたいことがあればおっしゃって下さい。」


 そうおっしゃって私たちにひとまず別れを告げられると、代わって建物の中から楽しそうな一団が出て来て私たちを中へ招き入れました。まだまだ続けたいけど、あなたにはまだお勤めが残っているから今日はこの辺でやめにしましょう。少しの間とはいえ、こうして交信のために降りて来るのは楽しいことです。あなたをはじめ皆さんに神の祝福を。母とその霊団より。



Love and wisdom

If you compare our daily life with yours, it's like studying at school, there are so many classes in a really big school, and a lot of teachers. But the educational policy is consistent, moving from simple to complex, and complexity does not mean confusion.

The more you know God, the Creator of the universe, the more you realize that the joy of knowing is that everything is done well so that you have more pious loyalty to God.

So today, we will continue to take up traditional themes, what we are doing in this world on a daily basis, how God's love surrounds us, and as we acquire humility and love. Let's clarify whether it will be understood more and more clearly.

One of the important things in this situation is that wisdom and love must be balanced. The two are not really separate, but represent two aspects of one major principle.

So to speak, it is the same as the relationship between trees and leaves, and if love works and wisdom breathes, healthy fruits will be produced. To explain in an easy-to-understand manner, one concrete example of how we take in that love and wisdom as we take care of ourselves and the people we are allowed to teach. Let me give you an example.

Just recently, we were given one task, which led us five of us to visit an area (colony) far away. The purpose was to teach the best steps to be taken against humans on earth who are skeptical or embarrassed about the existence of God's love.

After all, our lack of experience was often an obstacle in dealing with such cases, and as you know, there are many such people on earth.

The principal of the college there was a talented politician on the ground, but his talent was not fully demonstrated on the ground, and it was not until he came here that he was able to fully demonstrate it, and in the end, only the earth was trained. I realized that it was not a place where the results of the above could be demonstrated.

The purpose of his visit was that, despite his high position, he was treated with great politeness and kindness, without any great selection. You are noble enough to call you an angel, and if you land on the ground in that form, you will be overwhelmed by its brilliance.

He has a really beautiful appearance and face, and the word to describe it is "Sashizume", which is like burning with a brilliant brilliance. He listened to us in a friendly manner, and was sometimes urged to speak in a quiet tone, saying "So?", And we just forgot about his spirituality, fear and refrain. I talked without. Then you said:

"Students-let's say I'm a student while I'm here-I listened to the story with great interest. At the same time, it's a common problem in that kind of work. If you solve it, you will be able to return to work lightly, but if you try to get involved in Isa work, you will have problems again.

why. The reason is that the most important thing to keep in mind is that you have to experience it to understand the details. It is only after experiencing it that you can understand how important it is. Come on out about me. Let me tell you something important. "

We walked around the premises after the teacher. In the garden, the gardener was devoted to work such as pruning flowers and fruit trees. I went through various plantings while turning left and right along the path. Birds and cute animals appear here and there. Eventually I went to a stream. And right next to it was a miniature stone eastern house of an Egyptian temple, in which we were guided.

The ceiling is a shelf made of colorful flowers, and when I sat down on one of the benches below it, the teacher also sat down on a bench that was at right angles to our bench.

When you look at the floor, something like a drawing is engraved. The teacher pointed to it and said:

"Well, this is a drawing of the building and site that I have guided you around now. This mark is where you are now. As you can see, there is a considerable distance from the gate where I first met you.

Everyone was so absorbed in chatting that they didn't care where and how they went. Therefore, it will be a good study to go back the way you have come, and it will not be uninteresting. When you're back home and meet, I'll give you some advice on your problem you just heard. "

That's right, the principal has left. We looked at each other and burst into laughter, feeling each other's illness that the teacher didn't realize the purpose of being taken along the maze-like path. Then I looked up the drawings over and over again. At first, I could hardly understand it because the straight lines, triangles, squares, and circles were messed up.

However, it gradually began to be understood. It is a map of the colony, and the eastern house is located in the center, almost in the center. However, the entrance is not marked. Moreover, there are four paths leading to it, and I don't know which path to follow. 
But I decided this wasn't a big deal. This is because all four were connected to the outer shell of the colony, and many paths crossed between them. Let's omit the mess until we reach that decision. It will take time.

Anyway, one idea came to my mind, and when I proposed it for reference, everyone said that it was a good idea, and I was delighted that this would solve the mystery. That's not surprising. It doesn't matter which direction you go, it's just a matter of going outside and following the straightest path.

It sounds like it's awkward to say. In short, it doesn't matter which direction you take from Azumaya, so take the straightest path. Then you will definitely go out to the outer shell. Its outer shell is a perfect circle, so if you follow it, you will sooner or later reach the gate.

It's finally time to leave. The journey was quite long and fun. And it wasn't without adventurous elements. After all, the colony is wide, with hills, valleys, forests, streams, and it's so beautiful that if you're not very conscious of your purpose, the road splits into two. When I came to, I was about to go wrong.

However, I don't think I chose the shortest and straightest path, but I finally arrived at the outer hull. By the way, it is easy to see that the outer hull is a wide area overgrown with lawn, and even if you cannot see the whole, it is circular from the appearance of the boundary.

Then I turned left, and when I went as it was, it definitely had a circular shape and continued like an endless track. As I walked steadily, I finally came to the gate where I first met the principal.

The teacher welcomed me saying that he did his best, and with his feet he went up to the terrace in front of the building and told me about his adventures-much more experiences than I wrote. Did. The teacher listened as enthusiastically as before, saying, "I see. I've done quite well. I've achieved my goal and I've come back here. As promised, your studies. Let me share with you the lessons learned. "

"First of all, check the direction you want to go. Next, choose the path that seems to be the most reliable, not the path that seems to be the shortcut. The path is not always the fastest. It seems to expand infinitely. You'll come to the border area of ​​the colony first. Looking back from that border, you'll have an idea of ​​the size and limits of the land you've passed through. The point is steadyness and patience. The goal you want is always achieved. It is a thing.

"Also, if you stand in the boundary area between the limited area and the area beyond it, there are many winding roads, valleys and small forests, and even if you can not see too far, it is perfectly balanced as a whole. In short, it is a perfect circle, and although the interior looks like a maze and a mixture, when viewed from a larger or broader perspective, it is a complete unity as a whole. So you can see that it's actually simple, though you'll get lost when you're on the path.

Besides, if you went along the curve, you would have seen only a limited range. Even so, I decided that I could reach the place I wanted, that is, the gate, from that shape, and I was able to follow it with confidence based on that rational judgment. And now that we have arrived, we have proved that your intellectual reasoning was correct, at least in outline.

Well, this problem is still deep if you dig deeper, but I will leave you here to the friends who are in this land and are helping me. They will guide you further to this building and environment, and if you wish, to a larger area. There are many interesting things.

I hope you can discuss the lessons I have given with them. We will meet again in a little while, so please tell us what you would like to talk about or ask at that time. "

When you said so and said goodbye to us for the time being, a group of people who seemed to have fun came out of the building and invited us inside. I want to continue, but you still have work to do, so let's stop here today. It's fun to come down for communication in this way, albeit for a short time. Blessing God to you and everyone. From her mother and her ghost group.

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