Friday, January 23, 2026

ベールの彼方の生活(四)

 The Life Beyond the Veil Vol. IV The Battalions of Heaven by G. V. Owen

一章 測りがたき神慮


4 バーナバスの民へ支援の祈りを
  一九一八年二月一日 金曜日

 カスリーンが貴殿に伝えたいことがあるようです。吾々は彼女の話が終わったあとにしましよう。


──ほう、カスリーンが ?

 そうです。私です。最近ザブディエル霊団との接触があって、あなたへの伝言を授かりましたので、そのことでお話したかったのです。霊団の方たちから何も心配することはないからそう伝えてほしいとのことです。

私たちが奥さんに通信を送っているときに霊団の方たちが近くに来てメッセージを伝えたことがありましたが、あなたはそれをザブディエル様ご自身から送られたのか、それとも霊団の一人がザブディエル様の名前で送ってきたのかと思っておられますが、あのときはザブディエル様が直々に──といっても霊団の方が付き添っておられましたが──お伝えになりました。霊団のメンバーの一人ではありません。

ご自身です。ザブディエル様はそのことを知ってほしく思っておられるのです。


──二、三日前の夜に出られた方が私の妻に、霊団の方たちはみなザブディエルというネームを付けているのを見たとおっしゃっていましたが、それはベルトにでも書かれていたのでしょうか。


 そうです。はい。

──ザブディエル殿が霊団を率いておられることをその時まで知りませんでした。それで私はあの時に出られた方をザブディエル殿と勘違いしたのではないかと思ったわけです。と言うのは、霊はよく所属する霊団の指導者の名前を使用することがあると聞いていましたので・・・・・・

 よくあることです。ちゃんとした規律のもとに行われる慣習です。ですが、あの時はザブディエル様ご自身が出られて話されたのです。


──ありがとう、カスリーン。おっしゃりたいことはそれだけですか。

 そうです。どうぞリーダーさんへ質問なさってください。あなたが質問を用意されていることをご存知で、先ほどから待っておられます。


──分かりました。ではリーダーさん、まず最初に前回の話題に戻って次のことをお聞きしたいのです。救出された一四四、〇〇〇人によるコロニーがいずれ天界で新しい領域を形成するとおっしゃいましたが、そうなった時にあなたはどんな役目をなさるのでしょうか。

何らかの形で関与なさるであろうという感じを抱いているのですが、いかがですか?


 あのようにきちんとした数の者が選ばれて新しい領域を形成することになったことには意味があります。実は私自身はバーナバス殿にあずけたあと二度目に訪ねた時に初めてそれを知ったのです。

それ以来私も、いま貴殿が察しておられることが有り得ないことでもないと感じております。

まだ具体的なことは何も聞かされておりません。また貴殿の仰るような時期には至っておりませんので・・・・・・今あの都市の者たちが目指している光明に首尾よく融合できるようになるには、まだまだ準備が要ります。

その上、彼らの進歩はためらいながらの遅々としたものなのです。そうでないと丹念な注意と計画のもとに選ばれたあの人数の意味が崩れる恐れがあるのです。

というのは、万一進歩性の高い者から次々と独自の歩調で進歩していったら、全体の団結に分裂が生じ、みんなで申し合わせたことが無に帰すからです。

 今も申した通り、私はあのコロニーについて何の指示も受けておりませんし、今後いかなるコースを辿るかも聞かされておりません。現在の進歩を見守るだけで満足し、そこに喜びを見出しているところです。

それ以外のことは吾々を指揮してくださっている神庁の方々の決定に俟つのみです。

 しかし次のことだけは言えるかも知れません。まえに吾々霊団の数のことをお話しました。十五名でした。あのとき私は七の倍数にリーダーとしての私という言い方をしました。

それは六人ずつ二つの班になっていて各班に一人ずつ班長を加え、さらに全体を統率する者として私を加えれば、これで十五名となります。そういう見方でこの新しいコロニーを見ると興味がありそうです。実はそのコロニーの発端、少なくとも初期の発展には貴殿も寄与しておられます。その意味でも、その進歩ぶりに興味を持たれるに相違ありません。


──この私が寄与するなんて考えられませんが・・・・・・

 でも、立派に寄与しておられます。貴殿はあの部族の様子がこちらから地上へ届けられた、その媒体です。心ある人々はそれを読まれて彼らの発展を祈り、善意の思いを寄せ、吾々援助者のことも思ってくださることでしょう。それが彼らの発展に寄与することになるのです。


──私はこれまで彼らのために祈ることなど思ってもみませんでした。

 それは貴殿が吾々の指示で書いたことの現実味を理解するだけの時間的余裕がなかったからです。理解がいけば祈る気持ちになられるでしょう。そうでなかったら私は貴殿を見損なったことになります・・・・・・いや、ぜひ祈るようにお願いします。


──きっと祈ります。

 そうです。祈るのです。そして貴殿がこちらへお出でになればご自分の目でその部族をご覧になり、貴殿のそうした祈りが彼らの力となっていることを知って、うれしく思われることでしょう。

彼らの進歩は遅々としていますから、貴殿がお出でになってからでも十分に間に合います(※)。ですから、彼らのために祈るのです。こちらでお会いになったとき貴殿に愛と感謝を捧げる人が少なくないはずです。それは気の毒な人への同情と同じです。

彼らが今まさにその状態にあるのです。〝バーナバスの民〟と呼んであげてください。そう心の中で念じてやってください。(※ちなみにオーエン氏は一九三一年に他界している──訳者)


──あなたの民と考えても良いのではないですか。

 それはいけません。私の民ではありません。貴殿は先走りしすぎます。いつかは私の民となるかも知れませんし、私もそう望んでおります。というのも、あの者たちは私にとって我が子、可愛い我が子も同然だからです。

言わば死者も同然の者の中から救い出した、いたいけない子供なのです。私にとって何を意味するかは貴殿の胸の中での想像にお任せします。

どうかバーナバス殿とキャプテンと同様に彼らのためにも祈り、そして愛念を送ってやっていただきたい。彼らはみな貴殿の同胞でもあるのです。そして吾々を通じて実質的なつながりを持っているのです。他の人々にも祈ってくださるようお願いしてください。


──私がうっかり見落としていたことを教えていただいて、お礼を申し上げます。

 それに、吾々の話に出た他の人たちのためにも祈ってやっていただきたいのです。彼らも向上のための祈りと支援を大いに必要としております──お話したあの暗黒の都市のかつてのボスとその配下の者たちのことです。

地上の人でも、地獄にいる者のためにしてあげられることがあることを理解してくだされば、地上にまで及んでいる彼らによる禍(わざわい)を減らすことにもなるのです。

つまり、その気の毒な霊たちを少しでも光明へ近づけ、その苦しみを和らげてやることによって、地上へ大挙して押し寄せては霊的に同質の人間、ひいては人類全体の邪悪性を煽っている霊たちの数とその悪念を減らすことにもなるのです。

 人間は上へ目をやって光明を求めて努力することはもとより結構なことです。が、下へ目を向けて、苦悶の淵にあえいでいる霊がその淵から脱け出るように手助けすることはそれ以上に徳のあることです。

思い出していただきたい。その昔、主みずからがそれを実践なさったのです。そして今日なお主の配下の者たちがなさっていることなのです。

 神は、その昔、主に託して地上へもたらした恩寵を今なおふんだんに授けて下さっています。願わくば貴殿の霊と行為において、神が貴殿をその恩寵をもたらした主と一つになさしめ給わんことを祈るものです。

父の恩寵です。それをその子イエスに託して地上という暗黒の人間にもたらしたのです。そして今なお途絶えることなくもたらしてくださっているのです。

 このことを篤と銘記していただきたい。そうすれば貴殿が授かったように他の人々にも授けずにはいられなくなることでしょう。そしてそれが貴殿の魂の安らぎと喜びとを増すことにもなるのです。

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