Friday, July 19, 2013

シアトルの盛夏  消防士さんの訪来




”ドンドンドーン” 2階のドアーが激しく叩かれたので、何事かと出てみると黒い制服らしき物を着込んだ若い男性が立っていました。

私を見るや、彼が言うには「近所から通報があって、アンタンところのファイアー プレースで何やら不審なものが燃えているらしい。煙が立ちこめて数軒の家で迷惑している、何を燃やしているのか?」

私 「爺さんが木の葉を燃やしている」

消防士 「木の葉?」

盛夏に木の葉を燃やすのが不思議だったのか、木の葉が近所迷惑になるほどの物であるかしらと思ったのか、消防士が不思議そうな顔をしたので。

「まあー 兎に角、本人と話してみてよ。何せ91歳ですからね。われらの言うこと聞かないのよ。制服姿の人の言うことは真剣に聞くことでしょう。私にとってもありがたい事よ。」

消防士を案内して、リヴィング ルームに行ってもいない。
決っと枯葉を集めているに違いない、現行犯を目撃してもらうのもいいことだ。

枯葉集めに忙しい爺 様に消防士は何度も声をかけ、漸く爺様は事に気付き大人しく説明を受けていたようでした。

この爺様はその昔、テキサスの農場で生まれ育ち、ダイオキシンなぞという話もされたこともなく何でも燃やし、その時代はプラスチック製品なぞもそれほどなかったでしょうし、燃やすものは木とか紙とかそんなもので、何せ大地ですから、どれほど燃やしても煙が一筋くらいであったでしょうし、物を燃やすことに抵抗が無いらしいですね。

その後長いこと宅地に住んでいてもごく最近まで、近所はお互いにファイヤー プレイスで暖を取っていたし、ところが時は激しく移り人々が環境に神経質になり、ファイヤー プレースもあまり使わなくなり、一人なんでも燃やして悦にいっていた爺様は、何度か近所から苦情を言われ、ファックス マシンやプラスチックを燃やすのはやめて、紙や木の葉にしていたのですけれど、その量が激しいのでやはり隣人はウンザリしていたのですね。

いくらか気温が下がった昨今とはいえ、盛夏に煙突から沢山の煙が出ているなんてやはり異常ですよね。

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