雨が降ります。
雨が降る。
我が家には、浦島亀と太郎亀が居りました。
ミシシッピ赤耳亀(ミドリガメ)という種類で、目の後ろに赤い斑点があるのでそう呼ぶのだそうです。
3年ほど前の息子の誕生日に、娘がどこかのペットショップでこの亀を見つけて買ってきました。
2cmほどのごく小さい亀でした。
亀はサルモネア菌の保持者と言われ、ペットとしては不適当と聞いていたのですけれど、「ペットショップで売っているし、まあいいや」と触った後では必ず手を洗うことにしました。
一人では寂しいだろうというので、もう一つ買い込んで3年間共に暮らしました。
夏は屋外の水槽に入れておくとよく育ち、20cmほどになりました。
餌係の息子が近付くのを察することが出来、ワラワラと泳いでくるのが愛らしかったのです。
数日前の夜、ゴソゴソ物音がするのをお爺さんがトイレに行く物音だと思っていたのですけれど、余りに長引くので、おかしく思い親父さんが彼方此方巡って、外にも出てみたら亀の水槽付近から飛び降りて逃げた動物を見つけ、「狸にしては小さくて、猫のようだ」といってそのまま寝てしまいました。
翌朝教会に行く前に水槽を除いてみると、彼も首をもたげて目が合いました。もう一つを見ることがなかったのですけれど、先を急いでいたので確認もせずそのまま教会に行きました。
帰ってみると「悪い知らせだ。亀がいない」息子がボンヤリしていました。憎い狸メ! 我々が出かけた後又来たのでした。
その後私達は、亀が甲羅に隠れても狸は悪さを出来るか?色々話ながら、きっとどこかで生き延びていると今も思っています。