Saturday, July 15, 2023

シアトルの夏 シルバーバーチの霊訓 地上人類への最高の福音 巻頭のメッセージ

 The Seed of Truth

シルバーバーチの霊訓―地上人類への最高の福音

 日本のシルバーバーチファンの皆さんへ


――トニー・オーツセン


私が思うに、世界の大きな宗教のほとんどが死後の生命を約束しておりますが、それを一個の宗派の信者のみのものとしてではなく人類すべてのものとして、つまり一つの“事実”として証明しているのはスピリチュアリズムだけである――そう申し上げて間違いないでしょう。

その根拠はといえば、すでに他界している愛する人たちがその死後の世界から戻ってきて、いわゆる霊媒――死者の霊の姿を見たり、声を聞いたり、その存在を直感できる人――を通じて、死後もなお立派に生き続けていることを立証してくれているからです。

さて、今世紀初めのことです。みじめな貧民層が軒を並べて生活していたロンドン東部地区に、モーリス・バーバネルという青年が住んでいて、商売のかたわら、ある社交クラブに所属していました。そのクラブには各界の著名人が集まり、誰かが講演をして、それに反論して議論の輪を広げていくのが彼の役目でした。ところが、ある日の会合でスピリチュアリズムについての講演があった時に彼はなぜか、自分はスピリチュアリズムについて何も知らないのでと言って討論を拒否し、半年の猶予をいただきたいと申し出ました。本格的にスピリチュアリズムなるものを勉強してみようと決心したのです。

それからのちの経緯(いきさつ)は長くなりますので割愛させていただき、結論だけを申し上げれば、勉強のために何度か交霊会を訪れているうちに、いつの間にか自分自身が霊媒となっておりました。そして、彼の口を使ってシルバーバーチと名のる高級霊がしゃべるようになり、以来六十年にわたって、毎週一回、晩年は月一回の割で出現し、地上生活と死後の生活に関するあらゆる問題についての教えを説いたのでした。(*詳しくは『霊性進化の道しるべ』巻末のバーバネルの遺稿《シルバーバーチと私》を参照してください。)

それが六十年間も続き、その間に説かれた教えがバーバネル亡きあと今なお世界中で愛読されているという事実は、シルバーバーチを指導霊とした交霊会が、まやかしのない、真実そのものに根ざした、よほど堅固なものであったことを物語っております。

残念ながらシルバーバーチは地上時代の姓名を名のらないままで終わりました。自分が説く教えそのもので勝負したいからだと言い、かりに地上時代はファラオ(古代エジプトの王)だったとしても、それを立証する手だてがない以上、結局は意味がないことになる、と言うのです。

シルバーバーチという霊について分かっていることは、三千年前に地上で生活したことがあるということ、それが地上時代にインディアンだった別の霊を霊界側の霊媒として使用し、そのインディアンの立場で通信を送ってきたということだけです。それも本当かどうか分からないではないか、とおっしゃる方がいるかも知れません。確かにその通りですが、六十年間に交霊会に訪れた人の中で霊視力をもった人は、みんな口を揃えて、確かにインディアンの容姿が見えたと述べています。中でも霊視力をそなえた画家のマルセル・ポンサン氏が描いた肖像画は、叡智あふれるインディアンの風貌をしており、それが一応シルバーバーチであるとされています。

シルバーバーチの教えには多くの特質がありますが、私が思うに、その中でもとくに大切なのは、人類は全体として一つの大きな家族であり、民族の別、肌の色の違いに関係なく、地上のすべての人間が霊的に結びついているということです。この事実の理解がないところに、飢えと戦争が絶えない原因があるというのです。シルバーバーチの説く教えにそった生活が営まれるようになれば、地上世界は平和と豊かさに満ちあふれることでしょう。飢えに苦しむ者も貧しさに泣く人もいなくなることでしょう。

私はこれまでに、シルバーバーチの教えを何冊かの本にまとめましたが、そのたびに、表現の見事さに感嘆させられております。用いる言葉はいたって素朴なのですが、その意味するところが実に深遠なのです。

どうか、日本におけるシルバーバーチの霊言の愛読者の皆さんが、本書の中に新たな安らぎと確信と導きと喜びを見出されるよう、心から祈っております。


編者まえがき


誰でもよい、町の通りを歩いている人を呼び止めて、三千年前に地上で生活したことのある霊が戻ってきて、人生のあらゆる問題に答えてくれている事実を信じますかと尋ねたら、たぶんその人は一目散に逃げ出すであろう。

しかし、肉体の死が生命の終焉(えん)だと信じている人、最後の息を引き取った時、ローソクの火が消えるごとく生命の火が消えるのだと主張する人は、ほんとに気の毒というほかはない。この地上での寿命など、永遠の生命の流れの中ではホンの一瞬の間に過ぎないからである。

死後にこそ実在の世界があること、そこから地上世界へ戻ってくることもできる、というのがスピリチュアリズムの基本的思想である。それを証明する証拠は十分に揃っているし、歴史をみても、それを裏づける事象は豊富である。

シルバーバーチの地上での使命は、一九八一年の七月十七日の夜、霊媒モーリス・バーバネルの他界をもって終了した。今は霊界にいる両者にとって、二人して地上にもたらした霊的真理が今なおこうして世界中で読まれ、感動を呼び、そして広まって行きつつあることを、どれほど喜んでいることであろう。

シルバーバーチは言葉の錬金術師である。世の中が日増しに暴力的傾向を強めていく現在の地上世界にあって、シルバーバーチが語るその言葉と思想は、まさしく魂のオアシスである。

さらにまた、半世紀以上にもわたってシルバーバーチが倦(う)むことなく証明してくれていることは、死者も人間界へ語りかけることができること、地上時代の個性も記憶もすべてたずさえていること、人間と同じように理性を働かせることができる知的存在であること、死後もなお、地上に残した縁者のことを気づかってくれていること、そして、肉体の束縛から解放されて、より大きな視野で生命の実相を捉えているということである。

本書に収められた質問は、例によって多彩をきわめる。シルバーバーチは火葬についてどういう見方をしているか、心霊研究についてどう考えているか、死後にも家屋や書物や食べものがあるのか、苦労は性格の発達にとってやはり必要なのか、“モーゼの十戒”は書き改める必要があるのかないのか、患者は複数の心霊治療家にお世話になってもいいのだろうか――こうした疑問について、シルバーバーチは見事な回答を与えてくれている。

シルバーバーチが返答を断ったり、戸惑ったり、答えに窮したりしたことは一度もない。いかに難解な質問をしても、適切な答えを、説得力をもって当意即妙に与えてくれる。

ジャーナリストの端くれとして私も、文章を書くということに慣れてはいるが、シルバーバーチの霊言を編集していていつも感嘆させられることは、文章を修正したり表現を改める必要がまず皆無に等しいということである。その英文の絶妙さは、まず類を見ない。

私の執務室には心霊画家マルセル・ポンサンによるシルバーバーチのカラーの肖像画(ポートレート)(ということになっているが、実際は霊界の霊媒であるインディアンのもの)が掛けてある。これは、一九三七年にスワッファー夫妻と心霊治療家ビリー・パリッシュ夫妻、それにジャーナリストのポール・ハリス夫妻からバーバネル夫妻に贈られた、クリスマスプレゼントである。

以来四十年以上にわたってバーバネル家の書斎に掛けてあったが、今ではサイキックニューズ社の編集室に掛けてある。そもそもサイキックニューズ紙はバーバネルが創刊したのであるから、ここに飾るのが、バーバネルとシルバーバーチ双方への何よりの敬意のしるしとして適切であろう。

本書に収められた叡智あふれる言葉はかなり以前のものであるが、今もってその輝きを少しも失っていない。身分の上下にかかわりなく、すべての人の魂に訴えるものを秘めている。

願わくば読者が、本書をお読みになることによってご自身の中から新たなる活力と精神力と判断力とを引き出し、さらには心の安らぎと未来への希望を見出されんことを。

トニー・オーツセン



編者まえがき


誰でもよい、町の通りを歩いている人を呼び止めて、三千年前に地上で生活したことのある霊が戻ってきて、人生のあらゆる問題に答えてくれている事実を信じますかと尋ねたら、たぶんその人は一目散に逃げ出すであろう。

しかし、肉体の死が生命の終焉(えん)だと信じている人、最後の息を引き取った時、ローソクの火が消えるごとく生命の火が消えるのだと主張する人は、ほんとに気の毒というほかはない。この地上での寿命など、永遠の生命の流れの中ではホンの一瞬の間に過ぎないからである。

死後にこそ実在の世界があること、そこから地上世界へ戻ってくることもできる、というのがスピリチュアリズムの基本的思想である。それを証明する証拠は十分に揃っているし、歴史をみても、それを裏づける事象は豊富である。

シルバーバーチの地上での使命は、一九八一年の七月十七日の夜、霊媒モーリス・バーバネルの他界をもって終了した。今は霊界にいる両者にとって、二人して地上にもたらした霊的真理が今なおこうして世界中で読まれ、感動を呼び、そして広まって行きつつあることを、どれほど喜んでいることであろう。

シルバーバーチは言葉の錬金術師である。世の中が日増しに暴力的傾向を強めていく現在の地上世界にあって、シルバーバーチが語るその言葉と思想は、まさしく魂のオアシスである。

さらにまた、半世紀以上にもわたってシルバーバーチが倦(う)むことなく証明してくれていることは、死者も人間界へ語りかけることができること、地上時代の個性も記憶もすべてたずさえていること、人間と同じように理性を働かせることができる知的存在であること、死後もなお、地上に残した縁者のことを気づかってくれていること、そして、肉体の束縛から解放されて、より大きな視野で生命の実相を捉えているということである。

本書に収められた質問は、例によって多彩をきわめる。シルバーバーチは火葬についてどういう見方をしているか、心霊研究についてどう考えているか、死後にも家屋や書物や食べものがあるのか、苦労は性格の発達にとってやはり必要なのか、“モーゼの十戒”は書き改める必要があるのかないのか、患者は複数の心霊治療家にお世話になってもいいのだろうか――こうした疑問について、シルバーバーチは見事な回答を与えてくれている。

シルバーバーチが返答を断ったり、戸惑ったり、答えに窮したりしたことは一度もない。いかに難解な質問をしても、適切な答えを、説得力をもって当意即妙に与えてくれる。

ジャーナリストの端くれとして私も、文章を書くということに慣れてはいるが、シルバーバーチの霊言を編集していていつも感嘆させられることは、文章を修正したり表現を改める必要がまず皆無に等しいということである。その英文の絶妙さは、まず類を見ない。

私の執務室には心霊画家マルセル・ポンサンによるシルバーバーチのカラーの肖像画(ポートレート)(ということになっているが、実際は霊界の霊媒であるインディアンのもの)が掛けてある。これは、一九三七年にスワッファー夫妻と心霊治療家ビリー・パリッシュ夫妻、それにジャーナリストのポール・ハリス夫妻からバーバネル夫妻に贈られた、クリスマスプレゼントである。

以来四十年以上にわたってバーバネル家の書斎に掛けてあったが、今ではサイキックニューズ社の編集室に掛けてある。そもそもサイキックニューズ紙はバーバネルが創刊したのであるから、ここに飾るのが、バーバネルとシルバーバーチ双方への何よりの敬意のしるしとして適切であろう。

本書に収められた叡智あふれる言葉はかなり以前のものであるが、今もってその輝きを少しも失っていない。身分の上下にかかわりなく、すべての人の魂に訴えるものを秘めている。

願わくば読者が、本書をお読みになることによってご自身の中から新たなる活力と精神力と判断力とを引き出し、さらには心の安らぎと未来への希望を見出されんことを。

トニー・オーツセン

 

巻頭のメッセージ

わたしの言葉を活字で読んで慰めを得たと言ってくださる方々、それまでは孤独な思いの中で生きてきたつもりが、本当は決して一人ぼっちではなく、霊界からの大いなる愛に包まれていたことに気づいてくださった方々に、わたしからささやかなメッセージを贈りたく思います。

わたしの言葉がたった一人の方の魂の琴線にふれて真の自我が目を覚まし、魂に真の自由をもたらす霊的真理に気づかせてあげたことを知るだけで、わたしは何よりもうれしく思います。無知を追い払うごとに、迷信が退散していくごとに、頑迷さが消えていくごとに、偏狭さが薄れていくごとに、わたしの心は喜びに満たされます。霊力が顕現し、愛が死の障壁を突き通して届けられるのをみて、わたしは喜びに堪えません。

霊的知識が正しく届けられ、地上の善男善女が大霊の愛の存在に気づき、その愛の摂理は、正しく理解すれば、物的世界のいかなる力をもってしても、与えることも奪うこともできない豊かさを見出させてくれることを悟ってくれるごとに、わたしは無上の喜びを覚えます。

このわたしへ静かなる思慕の念をお寄せくださる方々、温かい愛の念を送ってくださる方々、さらには真摯なる祈りの念を届けてくださる方々――残念ながら今すぐその一つ一つに直接の応答はできかねますが、その方々に今この場をお借りして、わたしからの感謝の気持ちを表明させていただきます。そして、どうか、わたしが引き続いて皆さま方の願いにそうべく努力すること、大霊の摂理と力と安らぎが得られる道へいっそう近づくよう導いてさしあげることを、お誓い申し上げます。

空を雲がよぎり、日の光が陰ります。やがて夜になり、星がまたたき、淡い月の光が夜空を照らします。辺りが闇に包まれ、夜のとばりに被われます。が、やがてまた、太陽が昇り、こうこうたる光を放ちます。太陽は輝きを失ってはいなかったのです。見えないところで輝いていたのです。神の摂理は、たとえ皆さんにはそのすべては理解できなくても、一瞬の途切れもなく働き、変わることもないのです。

そう思うときまたしてもわたしの魂に大霊への祈りの気持ちが湧いてまいります。

無始無終に存在し給う大霊よ。わたしどもは、あなたをいっそう深く理解し、あなたの摂理をいっそう広く生活の中で実践することによって、わたしども子等の一人一人に内在するあなたの神性の豊かさと美しさをよりいっそう顕現することになりますよう、ここに祈ります。

シルバーバーチ


巻頭のメッセージ



わたしの言葉を活字で読んで慰めを得たと言ってくださる方々、それまでは孤独な思いの中で生きてきたつもりが、本当は決して一人ぼっちではなく、霊界からの大いなる愛に包まれていたことに気づいてくださった方々に、わたしからささやかなメッセージを贈りたく思います。

わたしの言葉がたった一人の方の魂の琴線にふれて真の自我が目を覚まし、魂に真の自由をもたらす霊的真理に気づかせてあげたことを知るだけで、わたしは何よりもうれしく思います。無知を追い払うごとに、迷信が退散していくごとに、頑迷さが消えていくごとに、偏狭さが薄れていくごとに、わたしの心は喜びに満たされます。霊力が顕現し、愛が死の障壁を突き通して届けられるのをみて、わたしは喜びに堪えません。

霊的知識が正しく届けられ、地上の善男善女が大霊の愛の存在に気づき、その愛の摂理は、正しく理解すれば、物的世界のいかなる力をもってしても、与えることも奪うこともできない豊かさを見出させてくれることを悟ってくれるごとに、わたしは無上の喜びを覚えます。

このわたしへ静かなる思慕の念をお寄せくださる方々、温かい愛の念を送ってくださる方々、さらには真摯なる祈りの念を届けてくださる方々――残念ながら今すぐその一つ一つに直接の応答はできかねますが、その方々に今この場をお借りして、わたしからの感謝の気持ちを表明させていただきます。そして、どうか、わたしが引き続いて皆さま方の願いにそうべく努力すること、大霊の摂理と力と安らぎが得られる道へいっそう近づくよう導いてさしあげることを、お誓い申し上げます。

空を雲がよぎり、日の光が陰ります。やがて夜になり、星がまたたき、淡い月の光が夜空を照らします。辺りが闇に包まれ、夜のとばりに被われます。が、やがてまた、太陽が昇り、こうこうたる光を放ちます。太陽は輝きを失ってはいなかったのです。見えないところで輝いていたのです。神の摂理は、たとえ皆さんにはそのすべては理解できなくても、一瞬の途切れもなく働き、変わることもないのです。

そう思うときまたしてもわたしの魂に大霊への祈りの気持ちが湧いてまいります。

無始無終に存在し給う大霊よ。わたしどもは、あなたをいっそう深く理解し、あなたの摂理をいっそう広く生活の中で実践することによって、わたしども子等の一人一人に内在するあなたの神性の豊かさと美しさをよりいっそう顕現することになりますよう、ここに祈ります。

シルバーバーチ

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