Saturday, July 2, 2022

シアトルの夏 人生は行為だけで成り立っているのではありません。Life does not consist solely of actions.

 


絶対的摂理の存在


〔宇宙は逃れようにも逃れられない自然法則によって支配されている。いかなる霊もその法則を変えたり、それを犯した時に生じる結果から逃れさせてあげることは出来ない。しかし、そうした法則の存在を教えることによって無知から生じる危険から救ってあげることは可能である。シルバーバーチはそうした法則ないしは摂理の中から、例えば引力の法則のような身近なものを取り上げて説き明かす〕


私たちは大霊が定めた摂理をお教えしようとしているのです。それを守りさえすれば物的生活に健康と幸せをもたらすことが出来るからです。教会で説教している人たちはいつの日かその間違いをご破算にしなければなりません。いかなる人間も摂理の働きかけから逃れることはできません。牧師といえども逃れることはできません。なかんずく霊の声を聞いた者(良心の痛みを感じた者)はなおさらのことです。間違っていると知りつつ改めることの出来ない者は、知らずに犯す者より重い責任を取らされます。

魂が目覚め、霊力とともにもたらされる愛の恩恵に浴した人、つまり霊的真理の啓示の恩恵に浴しながらもなお自分中心の生き方に終始している人は、その怠慢に対する罰がそれだけ大きくなります。知らずに犯したのではなく、知っていながら犯しているからです。人のために役立てるべき霊能を授かりながら、それを銀貨三十枚で売っている人が大勢います。

大霊はあなた方すべての内部にあるのです。進化の跡をたどれば確かに人間もあらゆる生命体から進化してきており、遺伝的には動物時代の痕跡も留めておりますが、それを遥かに凌ぐ資質として、大霊から授かった神性を宿しており、それを機能させれば地上にあっても神の如き生き方が可能なのです。

病気に関しても、人間の内部にはいかなる病気でも自らの力で治す治療力と、いかなる困難をも克服する霊力をそなえているのですが、あなた方はまだそれを実感しておりません。いざという窮地において引き出せる霊力の貯蔵庫を持っているのです。神の王国は各自の内部にあるのです。そのことがまったく理解されていないのです。

その貯蔵庫から必要なものを引き出すにはどうすればよいかと言えば、大霊の摂理にのっとった生活に徹しさえすればよいのです。しかし、果たして何人の人がそう心掛けているでしょうか。

人生は行為だけで成り立っているのではありません。口に出して述べること、そして頭や心の中で思考することも大切な要素です。行いだけが責任を問われると思ってはいけません。確かに行いが重大な要素を占めていることは事実ですが、言葉や思念も、あなたという存在の大切な一部です。よく言われるように、人間の多くは思想の主人であるより奴隷となっております。

Wednesday, June 29, 2022

シアトルの夏 明日の世界 Tomorrow's world

 



〔人類が霊的法則に目覚め、その指し示す方向へ忠実に生きるようになった時の世界はどういう世界であろうか。新しい世界は一人の独裁者、一つの政府、あるいは国際連盟のような組織によってコントロールされる性質のものでないことは明らかである。人間各個による努力の結果として誕生するものであろう。その時の喜びがいかなるものであるか、それをシルバーバーチに語ってもらおう〕


地球人類は今まさに危機の真っ只中にあります。何事につけ誕生には苦しみが伴うものです。新しい秩序の誕生にも大きな苦しみが伴います。その誕生が近づくにつれて苦痛も増大してまいります。

しかし間違いなく言えることは、その新しい世界の種子がすでに地上界に根づいているということです。既得権力の座に安住している者たちがいかなる策を弄しても、それは功を奏さないでしょう。イエスは「天に為される如く地にも為されるであろう」と二千年前に述べております。それがもうすぐ実現しようとしています。

これからも地上には幾つもの大変動が生じます。崩壊もあれば隆盛もあるでしょう。皆さんには暗黒と苦難の時代の到来のように思えるかも知れません。「大変な時代になった……」そうおっしゃるかも知れません。しかし、そうした変動の背後には地上世界へ向けての大きなエネルギーの働きがあるのです。

こうして地上世界のための仕事に従事している私たちの多くは、これから先の地上はこうなるという未来像を見せていただいております。それを受け入れる能力のある地上の同志に伝え、挫けがちな心を鼓舞しております。私が見せていただいた未来像に比べると現在の地上世界がとても醜く見えます。が、私には地上世界はこれほどまで立派になり得るのだ、こうならねばならないのだということが分かっております。あとは“時間”の問題です。それを早めるのも遅らせるのも人類の自覚一つに掛かっております。

そのうち、政治も宗教も科学も学問もある一つのものの側面に過ぎないことが理解できる、新しい人類が現れるでしょう。その人類にとっては痛みも心配も喪の悲しみも不幸もなく、笑顔と明るい笑い声の世界となるでしょう。が、現段階の不幸に満ちた地上世界で最も人徳があるとされる人間は、他人の悲しみを取り除き生活を楽にしてあげられる人です。それほど不幸な人が多いということです。

これまでの人間は、何か良いものを手に入れると、それを人のために使用せずに独り占めにしようと画策し、結果的には、いずれ崩壊するに決まっているような社会組織を構築しようとしてきました。なぜなら、その基盤が間違っているからです。

大霊からいただいた資質を発達させ、それを人のために役立てる方向で使用するようになれば、永遠なるものを基盤とした社会組織が構築されるでしょう。

私たちが説いていることは決して新しいものではありません。霊的な視野をもつ人々がずっと説き続けている古くからある真理です。それを大方の人間が顧(かえり)みようとしなかっただけです。そこで私たちが改めて説き、大霊の摂理というものがあることを指摘する必要が生じたのです。人類は自らの間違った考えによって地上界を破滅の寸前にまで追いやっております。

今こそ人類は大霊とその摂理へ回帰しなくてはいけません。イヤ、すでに回帰しつつあります。私の目には、ゆっくりとではありますが、大霊の摂理が地上界に具現しつつあるのが見えます。

何よりもまず人類が知らなくてはならないのは、大霊の恩寵はみんなで分け合わなくてはいけないということです。現在の地上には今日の食べものに事欠く人がいる一方で、有り余るほど貯えている人がいます。もちろんこれは間違っています。余るほど持っている人は足らない人に分けてあげなくてはいけません。別に難しいことではないと思うのですが……

また既得権を取り壊す必要があります。摂理は寸分の狂いもなく働きます。あなた方が自分のことを忘れて人のために精を出す時、あなた方を通して大霊が働くのです。あなた方だけではありません。人間の全てに言えることです。それは無理ですとおっしゃるかも知れませんが、私は可能だと申し上げます。それが人間としての正しい生き方だからです。摂理は完ぺきで、ごまかすことは出来ません。その摂理を一つでも多く学び、それを実行に移さなくてはいけません。

長いあいだ人類は、本当は取り壊すべきものを構築することに自由意志を行使してきました。その結果として生じた暗闇に、今ゆっくりと大霊の光が射し込みつつあり、混乱と無秩序の中から新しい世界が生まれつつあります。そこには最早や持つ者と持たざる者といった不平等も不公平も差別もなく、大霊からの賜(たまもの)が全ての子等に平等に分け与えられるようになることでしょう。

その新しい世界をどのような用語で呼んでも構いません。要するに大霊の意思に適った世界の成就――大霊の霊力はもとより、新しいタイプの喜び、新しいタイプの人生、新しいタイプの幸せを求める誠心誠意の人間の貢献によって、これ以上霊界へ“出来損ない”(死後に地縛霊となってしまうような人間)を送り込まなくなるような世界のことです。

時としてその誠心誠意の努力が無駄に終わっているような感じを抱かれることがあるかも知れません。しかし、そういう時でも、世界中のあらゆる所で、あらゆる人々が、自覚するしないに関係なく、新しい世界の夜明けのために活用されているのです。大霊は我が子が破滅の道へ向かうのを黙って見ているわけには行かないのです。私があなた方に援助をお願いするのはそのためです。そうした努力を“政治”と呼ぶかどうかは、私には関心はありません。とにかくそうした働きかけは絶え間なく続けられています。地上界と霊界の協力です。もはやそれをストップさせることは不可能です。

そうした一体の努力で私たちが物質界の到るところで大きな仕事を成就していることを誇りに思っております。悲しみに暮れていた心が明るくなっております。地上の暗闇に光が射し込んでおります。知識が無知を、まだ僅かではありますが、駆逐しております。生きる意欲を失った人々を勇気づけ、人生に疲れた人々に力を与え、道を見失っている人々に導きを与え、同胞のためにボランティア的に働いている人々には援助を与えると同時に、その背後には、大霊とその子等のための仕事を鼓舞する霊の大軍が控えているとの自覚を植えつけようとしております。

また私がうれしく思うのは、皆さんが愛しまた皆さんを愛している霊界の人々をこのサークルにお連れして、その人たちが決してこの宇宙から消えてなくなったわけではないこと、死によって愛と情愛と友愛で結ばれている人々が引き裂かれるどころか相変わらず結ばれ続けていることを、これまで以上に確信させてあげることが出来ていることです。

私たちの影響力がどれほど広範囲に広がっているかをお見せできないのが残念です。地上界と霊界とのこうした結びつきを邪魔している障害を取り壊し、障害物を取り除き、そして知識をもたらすことが出来ております。人類を霊的に、精神的に、そして身体的にも自由にする、至って単純な真理です。ご存じのように私たちはただお役に立てば、それだけで満足なのです。無償の献身を通してのみ、地球人類は救われるのです。サービスです。

ここで改めて申し上げておきたいのは、私がただの道具に過ぎないということです。真理、単純な霊的真理、あなた方人間も全生命の源である大霊の一部であるとの認識を植えつけてあげたいと望んでいる大きな霊団の一人に過ぎないということです。大霊はあなた方の内部にあるのです。神性という遺産を引き継いでおり、その潜在的神性が宿されているからこそ大霊の恩寵にあずかる資格があるということ、さらに、それ故にこそその神性を妨げる障害物や慣習を廃絶しなければならないのです。私たちの仕事は魂と精神の自由だけを目的としているのではありません。物的身体も病という束縛から解放してあげることが目的の一つです。

そういう仕事に私たちは献身してきたのです。それが私たちのいうサービスです。私はあくまでも道具の一つに過ぎませんが、私を通して人類に役立つ真理が届けられることを光栄に思っております。皆さんとともにその仕事に携わってきて何年かになりますが、これからもまだまだ続きます。地上界の皆さんと霊界の私たちの連帯によって、今こそ地球人類が必要としているものをお届けしてまいります。あなた方はすでに知識をお持ちです。霊的真理を手にされています。そして、そうした霊的知識には、それをさらに価値あることのために使用する義務が伴うことを忘れないでください。

あなた方の説く真理が疑いを差しはさまれた時は、それには神性のスタンプが押されていること、そして又、その理由は私たちが常に人間の理性に訴えていることを思い出してください。言い変えれば、私たちがお届けするメッセージが、あなた方の品位を落とさせたり知性を侮辱したり、サービスと善性と誠実さの道に背を向けさせるような要素はみじんもないということです。それどころか、人間に内在する神性を認識させ、大霊とのつながりを自覚させることによって、その神性があなた方の日常の行為の全てを律するようにと願っているのです。

霊的真理を常に意識している人たちが一致団結して、物質界に立ち込めている無知の霧を晴らすためにその力を使用すれば、どれほど大きな仕事が出来ることでしょう。善性と有用性とサービスの勢力は常にあなた方の味方であることを自覚して、自信をもって前進してください。

我々の前途にはサービスの分野がいくらでも広がっております。多くの人がお座なりの説教を捨て、古い信仰を信じず、理性的懐疑に耐え得る真理を求めながらも、いずこへ向かえばそれが得られるか、迷いに迷っております。そういう人々にこそ霊的真理と霊的摂理をお届けするのです。内部に宿る霊的資質に気づかせ、自分も神であるということはどういうことなのかを理解させ、憎悪の復讐心に燃える神の前にひれ伏すような卑屈な信仰心を永久に捨て去るように指導してあげることです。

要するに私たちは、大霊の子等のために役立ちたいと願う地上の有志との協調関係を求めている霊的勢力の存在を認識していただき、霊的真理を武器として迷信の全て、暗黒の霧の全てと闘い、霊的真理の光で地上界を照らしていただきたいのです。それが私たちの仕事なのです。私たち地球浄化の大軍には霊力という武器があります。地上界の有志を鼓舞し、導き、心の支えとなり、飢えた魂に心の糧を与え、病に苦しむ人々に癒しを与え、全ての人にインスピレーションと啓示と叡智をもたらすことが出来ます。

人間の側に理解力と受容力がそなわれば、その能力に応じて霊力で満たしてあげることが出来ます。教会に属していようといまいと、どこかの宗教に属していようといまいと、科学者であろうと唯物論者であろうと哲学者であろうと、そうしたラベルにはお構いなく、受け入れる能力のそなわった人を一人でも多く見出して協力者に仕立てて行く用意があります。

Tuesday, June 28, 2022

シアトルの夏 あなた方文明人は  You civilized people



 あなた方文明人は物質界にしか通用しない組織の上に

人生を築こうと努力してきました。

言い変えれば、

大霊の摂理から遠くはずれた文明を築かんがために

教育し、修養し、努力してきたということです。


You civilized people have endeavored to build their lives 

on an organization that only works in the physical world.

 In other words,

 we have educated, trained, 

and endeavored to build a civilization 

far from the providence of the Great White Spirit.

Monday, June 27, 2022

シアトルの夏 シルバーバーチは語る 巻頭言  Silver Birch Speaks Introduction







巻頭言


本書は霊の世界の祝福を受けて物質の世界へ届けられるものです。願わくば今本書を手にされたあなたが、これを読まれることによって心の目を開き、魂に感動を覚えられんことを祈ります。生命の物的諸相の背後にある、より高い、より深い、より尊い、そしてより雄大な側面に気づくまでは、その人は暗い霧の中で生きていることになるのです。

シルバーバーチ

編集者ノート


ここに集められたシルバーバーチの教えは――シルバーバーチ自身はこれは自分の教えではなく、自分の所属界よりさらに高い界層から送られたものを自分が中継しているに過ぎないと言うのだが――全てを知り尽くした存在による、絶対に誤ることのない言葉として披露するものではない。

そもそも霊的交信なるものの目的は人間の批判的能力を殺(そ)いで盲目的に受け入れることではない。また、新しい宗教をこしらえたいという願望から行うものでもない。霊的啓示というのは固定されたものではなく、常に進歩的で、受け入れる人間の側の能力一つに掛かっているからである。

さて、シルバーバーチは常に人間の理性に訴えることを主義としている。従ってもしもその言説の中に読者の理性が納得しかねるものがあれば遠慮なく拒否するか、さらなる証明が得られるまで留保すればよい。

読者の便宜を考慮して私は、各章に掲げたテーマに関して、数多くの交霊会での霊言から適切なものを拾って編纂した。と言うことは、各章が一つの交霊会(の速記録)をそっくり文章におこしたわけではなく、三十回ないし四十回の交霊会でのシルバーバーチの霊言からの抜粋で構成されていることを承知されたい。

当然その構成に当たっては思想の流れに一貫性をもたせることに意を用いたが、さらに読み易さを考慮して文字を通常のローマン体と肉太のボールド体と斜体のイタリック体の三種類に使い分けた。

一九三八年三月

A・W・オースティン


 



序文 ハンネン・スワッファー


われわれがシルバーバーチと呼んでいる霊は実はレッド・インディアンではない。いったい誰なのか、今もって分からない。分かっているのは、その霊は大変な高級界に所属していて、その次元からは直接地上界と接触できないために、かつて地上でレッド・インディアンだった霊の霊的身体を中継してわれわれに語りかけている、ということだけである。

いずれにせよ、その霊が“ハンネン・スワッファー・ホームサークル”と呼称している交霊会の指導霊である。その霊が最近こんなことを言った。

「いつの日か私の(地上時代の)本名を明かす日も来ることでしょうが、私は仰々しい名前などを使用せずに地上の皆さんの愛と献身とを獲得し、私の説く中身の真実性によって確かに神の使徒であることを立証すべく、こうしてインディアンに身をやつさねばならなかったのです。それが神の御心なのです」

もっとも、一度だけ、シルバーバーチがその本名をもう少しで口にしそうになったことがあった。第1章の冒頭に出ている、自分が使命を仰せつかってそれを承知するに至る場面でのことだった。

ところで、私とシルバーバーチとの出会いは、一九二四年にスピリチュアリズムの真実性を確信して間もない頃のことだった。以来私は、毎週一回一時間あまりシルバーバーチの教えに耳を傾け、助言をいただき、いつしかその霊を地上のいかなる人物よりも敬愛するようになった。

シルバーバーチの地上への最初の働きかけは普通より少し変わっていた。スピリチュアリズムを勉強中の十八歳の無神論者が、ある日ロンドンの貧民街で行われていた交霊会にひやかし半分の気持で出席した。そして霊媒が次々といろんな言語でしゃべるのを聞いて、思わず吹き出してしまった。ところがその中の一人の霊が「そのうちあなたも同じようなことをするようになりますよ」と諌(いさ)めるように言った。

その日はバカバカしいという気持で帰ったが、翌週、再び同じ交霊会に出席したら、途中でうっかり居眠りをしてしまった。目覚めると慌てて非礼を詫びたが、すぐ隣に座っていた人が「今あなたは入神しておられたのですよ」と言ってから、こう続けた。

「入神中にあなたの指導霊が名前を名乗ってから、今日までずっとあなたを指導してきて、間もなくスピリチュアリストの集会で講演するようになると言っておられましたよ」

これを聞いてその青年はまた笑い飛ばしたが、それがその後間もなく現実となってしまった。

当初シルバーバーチは多くを語ることができず、それもひどいアクセントの英語だった。それが年をへるにつれて、語る回数が増えたことも手伝って、英語が飛躍的に上達し、今日ではその素朴で流麗な英語は、私がこれまで聞いたいかなる演説家もその右に出る者はいないほどである。

ところで、霊媒のバーバネルが本当に入神していることをどうやって確認するのか、という質問をよく受けるが、実はシルバーバーチがわれわれ列席者に、霊媒の手にピンを刺してみるように言ったことが一度ならずあった。恐る恐るそっと刺すと、思い切って深く刺しなさいと言う。すると当然、血が流れ出る。が、入神から覚めたバーバネルに聞いても全く記憶がないし、その傷跡も見当たらなかった。

もう一つよく受ける質問は霊媒の潜在意識の仕業でないことをどうやって見分けるのかということであるが、実はシルバーバーチとバーバネルとの間には思想的に完全に対立するものが幾つかあることが、そのよい証拠と言えよう。例えばシルバーバーチは再生説を説くが、バーバネルは通常意識の時は再生は絶対にないと主張する。そのくせ入神すると再生説を説く。

些細なことだが、もう一つの興味深い事実を紹介すると、シルバーバーチの霊言が《サイキック・ニューズ》紙に掲載されることになって速記録が取られることになるまでのことであるが、バーバネルがベッドに入ると、その日の交霊会で自分が入神中にしゃべったことが霊耳に聞こえてくるのだった。

これには訳がある。バーバネルはもともと入神霊媒となるのが嫌だったのであるが、自分がしゃべったことを後で聞かせてくれるのならという条件をシルバーバーチとの間で取りつけていたのである。速記録が取られるようになると、それきりそういう現象は止まった。

翌日その速記録が記事となったのを読んでバーバネルは、毎度のごとくその文章の美しさに驚く――自分の口から出た言葉なのに。

シルバーバーチは教えを説くことに専念しており、病気治療などは行わない。また心霊研究家が求めるような、証拠を意図したメッセージも滅多に持ち出さない。誠に申し訳ないが自分の使命は霊的教訓を説くことに限られているので、と言ってわれわれ人間側の要求の全てに応じられない理由を説明する。

最近私は各界の著名人を交霊会に招待している。牧師、ジャーナリスト、その他あらゆる分野から招いているが、シルバーバーチという人物にケチをつける者は一人としていない。その中の一人で若い牧師を招いた時、私は前もって「あなたの考えうる限りの難解な質問を用意していらっしゃい」と言っておいた。その牧師は日頃仲間の牧師からさんざん悪口を聞かされている“交霊会”というものに出席するというので、この機会に思い切ってその“霊”とやらをやり込めてやろうと意気込んで来たらしいが、シルバーバーチが例によって“摂理”というものを易しい言葉で説明すると、若者はそれきり黙り込んでしまった。難解きわまる神学がいとも簡単に解きほぐされてしまったからである。

さて、そのシルバーバーチを支配霊とする私のホームサークルは毎週金曜日の夜に開かれる。その霊言は定期的に《サイキック・ニューズ》紙に掲載される。その版権が私のホームサークルに所属するのは、サークルとしての私用を目的としてのことではなく、これを世界中に広めるためである。今ではシルバーバーチは地上のいかなる説教者よりも多くのファンをもつに至っている。あらゆる国、あらゆる民族、あらゆる肌色の人種の人々に敬愛されている。

しかし実を言うと、いったん活字になってしまうと、シルバーバーチの言葉も、その崇高さ、その温かさ、その威厳に満ちた雰囲気の片鱗しか伝えることが出来ない。交霊会の出席者は思わず感涙にむせぶことすらあるのである。シルバーバーチがどんなに謙虚にしゃべっても、高貴にして偉大なる霊の前にいることをひしひしと感じる。決して人を諌めない。そして絶対に人の悪口を言わない。

キリスト教では“ナザレのイエス”なる人物についてよく語るが、実は本当のことはほとんど知らずに語っているし、そもそもイエスという人物が実在した証拠は何一つ持ち合わせていないのである。

そのイエスをシルバーバーチは、彼が連絡を取り合っている霊団の中でも最高の霊格を持つ存在と位置づけている。長年にわたってシルバーバーチと親しく交わってきて、私はその誠実な人柄に全幅の信頼を置いているので、われわれはシルバーバーチの言う通り、新約聖書の主役であるイエス・キリストは地上で開始した霊的革新の使命に今なお携わっていると確信している。

そう信じて初めて(マタイ伝の最後に出ている)「見よ! 私はこの世の終わりまで常にあなたたちと共にいる」というイエスの言葉の真実の意味が理解できる。今の教会ではこの説明は出来ない。

これから紹介するシルバーバーチの教えを読まれるに当たってあらかじめ知っておいていただきたいのは、その全てが真っ暗闇の中で語られ、それがベテランの(盲人用の)点字速記者によって書き留められたという事実である。

元来じっくり語りかけるシルバーバーチも時には早口になることもあり、そんな時は付いて行くのは大変だったろうと察せられるが、あとで一語たりとも訂正する必要はなかった。もとよりそれはシルバーバーチの英語が完ぺきだったことにもよるであろう。が、通常の英語に直した時に要求される作業は句読点を書き込むだけで、しかもその位置はいつも、極めて自然に決まるような文章の流れになっていたというから驚きである。

シルバーバーチの哲学の基本的概念は、いわゆる汎神論である。すなわち神は大自然そのものに内在し、不変の法則として全てを支配している。要するに神とはその法則(摂理)なのである。それをシルバーバーチは「あなた方は大霊の中に存在し、また大霊はあなた方の中に存在します」と表現する。と言うことは、われわれ人間も潜在的にはミニチュアの神であり、絶対的創造原理の一部としての不可欠の存在を有しているということになる。

もっともシルバーバーチは理屈をこね回すだけの議論には耳を貸さない。人間は何らかの仕事をするためにこの地上へ来ているのだということを繰り返し説き、宗教とは「人のために自分を役立てること」と単純明快に定義する。そして、お粗末とは言えわれわれは、今この地上にあって、戦争に終止符をうち、飢餓を食い止め、神の恩寵が世界中にふんだんに行きわたる時代を招来するための、霊の道具であることを力説する。

「われわれが忠誠を捧げるのは一つの教義でもなく、一冊の書物でもなく、一個の教会でもなく、生命の大霊とその永遠不変の摂理です」――これがシルバーバーチの終始一貫して変わらぬ基本姿勢である。

それはサークルのメンバーの構成からも窺われる。当初のサークルは六人で構成されていたが、その中には三人のユダヤ人がいた。スピリチュアリズムでは民族の違いも宗教の違いにも頓着しないことの表れである。残りの三人も懐疑論者で、うち一人はメソジストの牧師だった人物で、スピリチュアリズムの真理を知ってメソジストの教義が信じられなくなり、サークルのメンバーになる前に脱会している。

シルバーバーチは、気分転換の意図もあってか、時おり自分以外の人物にも語らせている。《デイリー・メール》の創刊者ノースクリッフ、英国の小説家ゴールズワージー、同じく英国の小説家ホール・ケイン、政治家だったギルバート・パーカー、米国のジャーナリストだったホーラス・グリーリー、英国の聖職者ディック・シェパード、かの有名な大統領リンカーン、その他、サークルのメンバーの親しい知人などが声で出現している。

長年のメンバーである私は、シルバーバーチが前回での約束を忘れたという事実をついぞ知らない。そして、大切な真理を平易にそして人生に役立つ形で説くという本来の使命から一瞬たりとも逸脱したことがない。



Saturday, June 25, 2022

シアトルの夏 シルバーバーチのスピリチャルな法則 訳者解説     Translator's commentary Kazuo Kondo

 


 訳者解説     近藤千雄

 本書の中軸を構成している 「シルバーバーチ」 と名のる霊とその霊言については冒頭の訳注で解説してあるので、ここでは視点を変えて、スピリチュアリズムと呼ばれている大きな霊的な真理の流れの中で占めている位置と存在意義について解説しておきたい。

 それは冒頭に 『日本語版に寄せて』 の中で紹介されている本書の著者ニューマン氏の第二作 Spirit of the New Millnnium のタイトルに暗示されているスピリチュアリズムの淵源について解説するのが適切と考える。

 これは予備知識として、スピリチュアリズムの 「現象」 が勃発した米国も、その霊的な 「思想」 が発達した英国も、ともにキリスト教国であったことを知っておく必要がある。

 キリスト教というと誰しもイエス・キリストを思い浮かべ、いかにもイエスがその教祖であるかのような認識が一般的であるが、歴史的観点から見てもこれは西暦三二五年にコンスタンチヌス帝の命令で開かれた 「第一回ニケーヤ会議」 でキリスト教をローマの国教とすることが議決されたことから生じた誤解である。

 イエスがキリスト教とは何のつながりもないことは、拙訳 『イエス・キリスト失われた物語』 (ハート出版) をお読みになった方には明白であろう。

 その第一回の公会議は実に足掛け五カ月も続いたという。その間に百種類もあったとされるギリシャ語・ラテン語・コプト語・アルメニア語その他で記されていたイエスにまつわる文書に改ざんが施され、それが今日の 『新約聖書』 の原型となったという。

当時はラテン語とギリシャ語で書かれていて、一般庶民は教会へ通っても意味の分からない言葉で行われる祈祷や祝福を有り難く受けるだけだった。日本人にとっての仏教の儀式と似たようなものを想像すればよいであろう。

 が、実はそれだけではなかったところに問題がある。四カ月以上にも及ぶ期間に、コンスタンチヌス派の司教によって 『新約聖書』 とは全く関係のない 「ドグマ」 (独断的教義) が制定されていたことである。これは霊的な観点から見た時に極めて重大な点で、シルバーバーチはこれを Superstructure (上部構造) と呼び、キリスト教にまつわる諸悪の根源がそこにあることを指摘し、その弊害をしつこいほど説いている。

「最後の審判説」 「贖罪説」 等がそれで、イエスは方言もそんなことは説いていない。ニューマン氏が新著に使用した Millennium (ミレニアム) もその一つで、これに new (新たな) を付したことに大きな意味があることに私は直感した。

 この Millennium とは言語的には 「一千年」 であり、century が 「百年」 であるように格別の意味はないが、大文字で使うとキリスト教の 「至福千年」 を意味する。すなわちイエスが再臨してこの世を統治し、正義と平和があまねく支配する黄金時代が一千年続くという。これは 「ヨハネ黙示録」 の20:1‐7から出たものという。

手元に聖書をお持ちの方は確認していただくことにして、私の個人的な意見は控えたい。要するに強引にそういうことにしたということである。

 さてキリスト教ではイエスの 「再臨」 のことを Second Advent ないしは Second Coming と呼んでいるが、シルバーバーチを始めとする高等な霊界通信は一致して、イエスが説いた摂理が再び説かれる時代が来るという意味で、スピリチュアリズムがそれであると言い、その証拠として、このスピリチュアリズムという名のもとに始められた地上の霊的浄化運動の背後に控える最高指揮者が、ほかならぬ地上で 「ナザレのイエス」 と呼ばれた人物であるという事実を挙げている。

「スピリチュアリズムのバイブル」 とまで言われているステイントン・モーゼスの自動書記通信の中に、最高指導霊インペレーターとモーゼスとの、次のようなQ&Aがある。モーゼスが 「キリストの再臨」 について尋ねたのに対して───

「聖書の記録の言い回しには、あまりこだわらぬがよい。曖昧で、しかも誤って記されている場合が多いからである。つまりイエスが語った言葉の真意を理解できぬ者が、いい加減な印象を記録した。

それがさらに拙劣な用語で他の言語に翻訳され、結局は間違った概念が伝えられることになった。こうした制約を受けながらも、主イエスが地上時代に語ったことの中には、今まさに成就されつつあることが、特に新たなる啓示において、概略ながら多く存在する。

地上にありながら、自分の死後ふたたび地上世界で説かれることになる摂理のことを述べたのである」

───では 「帰って来る」 というのは、純粋に霊的な意味なのでしょうか。

 「その通りである。今まさに主イエスが新たな啓示をたずさえて地上界へ帰ってきつつあるのである。それを、中継の霊団を通して行っておられる。必要とあれば、自ら影響力を行使なさることもあるかもしれぬ。が、肉体に宿って再生されることは絶対にない。今はまさしく霊の時代であり、影響力も霊的である。その影響力は主イエスが地上に降りられた時代のそれと類似している」

 「〝変容の丘〟において主イエスは、影響力の通路となっていた二人の霊、すなわちモーゼとエリヤと現実に語り合った (物質化現象)。 その二人はこのたびのスピリチュアリズム及び歴史上の幾つかの霊的活動に深く関わってきており、今なお関わっておられる。

主イエスの指示のもとに、このたびの活動を鼓舞し指揮しておられる。これで我々がスピリチュアリズムの活動が宗教的なものであると述べた理由が分かるであろう」 (『インペレーターの霊訓』 〈潮文社〉 )

 ニューマン氏はこうした霊界からのメッセージこそ人類が忘れ去っている究極の真理であるとの確信から新著にあえて New (あらたな) を付して、これが理解された時代こそが本当の意味での〝黄金時代〟なのだと訴え、あえて The Ultimate Theory (究極の摂理) という大胆な副題を付した。本著 The Universe of Silver Birch はその入門書と思っていただきたい、と私への私信で述べている。

 ニューマン氏はどこかで───あえて言えば霊的な次元で───相通じ合うものがあったのだろうか、私はSTF (霊的真理普及基金) のジュフリー・クラッグス氏から 『シルバーバーチのスピリチュアルな生き方Q&A』 (ハート出版) の翻訳・出版許可通知と一緒に送られてきた出版リストの中に本書のタイトルを見つけて、早速注文をすると同時に翻訳・出版許可も申し込んでいる。

 ニューマン氏が本格的にシルバーバーチの霊言と出会ったのが一九九二年で、私はその頃毎週のように 『サイキック・ニューズ』 に掲載されるニューマン氏の記事を欠かさず読み、その顔写真を切り取ったりしている。

赤茶けてしまっているが、今も残っている。今回サイン入りで進呈していただいた新著にはそれと同じ写真が使用されていて、懐かしく思った次第である。

 もう一つ、自分でも驚いたのは、平成六年にハート出版から出版された 『古代霊シルバーバーチ・新たなる啓示』 の 「訳者あとがき」 に私がこのニューマン氏の記事を訳出して紹介している事実を、本書の編集を担当して下さった是安宏明氏から指摘されて、私がやはりニューマン氏のものの考え方によほど共感していたことを知った。

内容的に決して古さを感じさせないので、最後にそれを採録して参考に供したい。題して 『科学者よ、シルバーバーチを読め!』 《シルバーバーチを愛読している人でも、その奥深い意味まで理解している人は案外少ないものだ。それほどシルバーバーチの教えには含蓄がある。

 私に言わせれば、むしろ科学者がシルバーバーチを読めば、そしてその奥に秘められた意味を理解すれば、いま科学者を悩ませている難問への回答を見出すに違いない。現代の科学が到達した宇宙観によれば、どうやら我々が認識している世界が全てではないらしいこと、今こうして生活している世界と共存の形で無数の世界が存在しているらしいこと、それらの中にはこの地球と同じ世界もあれば全く異なる世界もあるらしい、ということである。

 最新の量子論からいっても、そうした別世界(オールターナティヴ)は地上界から絶縁した世界ではなく、この物質の世界と触れ合い、互いの原子が押し合いへし合いしていても少しもおかしくはないのだ。

 そのオールターナティヴにも、我々地球人類と同じ精神構造と身体構造をしている存在が生活している───基本的にはその意識的生活は同じであることも、十分にあり得るのだ。

 結局のところ生命とは、たぶん科学的結合をベースとして、宇宙エネルギーが組織的に形態を具えたもの、との定義にたどり着く。この定義は科学者なら誰しも納得がいく。問題は、目に見えざる世界が存在する、そのありようがしっくり認識できない点にあると言える。

 そこでシルバーバーチに登場願うことになる。シルバーバーチは平面的な〝場〟を意味する Plane と言う用語を用いずに〝状態〟を意味する state を用いている。シルバーバーチは言う───

 「すべてが混ざり合った状態にあるのです。無線電信の波動が宇宙に充満しているのと同じ状態です。いろいろな波長があり、いろいろなバイブレーションがあります。が、それらが同時に同じ場に共存できるのです。境界というものはありません。波動が異なるだけです。反応する意識の側面が違うのです」

 このことから考えると、地上生活というのは、脳髄という物質を通して活動する精神をコントロールしている、ある一定レベルの意識での生活の場ということになる。つまり五感でキャッチしたものが、脳と生命の糸 (魂の緒) を通して精神ないしは魂へと伝えられて、それぞれの反応を生じる、ということである。

 このことはさらに、人のために役立つ心がけと中庸の生活こそが意識レベルを高め、精神の活動の場を広げることになる、という考えを生む。結局〝死〟というのは、肉体から離れた魂がその意識レベルに相当したバイブレーションのオールターナティヴへ移動するだけのこと、ということになる。死後の環境に違和感を感じないというのは当然のことなのである。

 その後の進化についてもシルバーバーチは簡潔にこう述べる───

「魂が成長すれば、波動のより高い状態に適応できるようになり、自動的により高い階層で生活することになります」

 その階層の持つ電磁波の作用でそうなるのであろう。となると当然、乱れた生活をしている人間は、その乱れた波動に似合った世界へと引きつけられていくことになる。かくして聖書の通り 「麦ともみ殻が選り分けられ」 「多くの住処」 が生じるわけである》
  (『サイキック・ニューズ』一九九三年四月二四日号より)

Thursday, June 23, 2022

シアトルの夏 オーラを読む  生命を形づくるメカニズム  Read the aura: The mechanism that shapes life




 現段階の人類の霊的感覚で確認できるオーラには限度があります。全体が卵形をして肉体を包んでいて、どす黒い赤から鮮明な紫までの色彩を放散しています。

中心部はかなり安定した形体をしていますが、外部は感情を反映していて不安定です。そうした色彩と安定感から、その人物のその時の感情や性格が判断できます。

 大ざっぱに言うと、鮮明な赤色は怒りと勢い、それがどす黒くなると激情と情欲、茶色は貪欲、バラ色は愛情、黄色は知性、紫色は霊性、青色は宗教的献身、緑色は欺瞞と嫉妬心、それに強い濃淡が加わると同情心の深さを示しますが、これに加えてオーラから健康状態が読み取れます。

 ロシアの研究家シミョーン・キルリアンは、高電圧・高周波による写真撮影によって、そうしたオーラの目立った色彩の解釈とその医学的診断への応用価値を確認しています。

前章の終わり (〈補注2〉前後) で私は複数の霊的身体が一つのオーラの中に存在していて、それぞれが独自の周波数ないし振動数、ないしは波長をしていると述べましたが、これはカラー・スペクトルとも完全に一致します。

 その電磁場の一つの周波数ないしは振動数が変わると、電磁気的性質のために同質の電磁場との相互作用によってオーラに色彩の変化が生じます。

例えば考えに動揺が生じると、オーラの色彩にも揺らぎが生じます。が、その人物の性格の根幹をなしている考えや理想はオーラの中でも安定した部位に現れています。

シルバーバーチは 「私がバイブレーションという用語を用いる時、それは要するにエネルギーのことです。(中略) 宇宙に存在するものはすべてバイブレート(振動)し、放射し、活動しています」 と言っています。本章で述べることは大体この線に沿っているものと思ってください。

 では、ホワイトイーグルが説くオーラとその機能についての解説を一歩進めてみましょう。

 ホワイトイーグルが最初にあげるのはバイタル・ボディ(ダブルに相当。後述) です。これをホワイトイーグルは 「二、三インチの厚みの層をしたオーラで、青っぽい色彩をしていて、物的身体から放射している」 と述べています。

霊視能力者の目に映じているのは物的身体に浸透している生命力すなわち霊的エネルギーで、それが霊的生命と地上的生命 (物質) の媒介役をしているわけです。霊すなわち電磁気的エネルギーを通してはたらいている知性と物質は、そのようにしてつながっているわけです。

 お気づきのようにホワイトイーグルもシルバーバーチと同じように 「物的身体から放射している」 という表現をしていますが、これは厳密に言うと間違いです。が、このあと説明するように両者は渾然一体となってはたらいているので、そう表現しても良いでしょう。

 前章の最後の②で私は 「オーラはホログラム的性質をしており、情報の記憶と検索の手段となるし、いくら分割しても自己同一性を保持する手段ともなると」 述べましたが、この前半は 「オーラのホログラム的特質が情報の記憶と検索の手段となり・・・・・」 と書き改めねばならないでしょう。

これでお分かりのように、オーラという電磁場は一種のコンピュータであり、バー教授やイニューシン博士が示唆しているように、物的身体の鋳型(マトリックス)としての機能を果たしているわけです。

 では、その情報が霊と物的身体との間でやり取りされるのは一体いかなる手段によるのかということになりますが、それを科学的に検証している学者がいます。ハーバード・L・カーニング教授とウォルター・クロイ博士で、次のように述べています。

 「これらの場が電磁気的シグナルを発し、それが瞬時に体の適切な箇所の皮膚組織から穏やかに浸透する。

どうやらそのシグナルは基本的な制御機能を果たしているらしく、接触箇所から結合組織を通って臓器の細胞へ情報を伝え、代わってその臓器が同じ経路を使って内的な連絡を取り合う」

 これをV・スタンレー・アルダー女史は次のように叙述しています。


 「エセリック・ボディ (霊的磁場=ダブル) の中でも活動が活発で密度の高い部分は網状組織になっており───キメの細かい格子状の神経組織で核を構成している───その核の中心に渦巻、つまり〝生命力の中枢〟があり、これが生理学で言う内分泌腺である」

「エセリック・ボディは同じ次元の視力でみると星のように輝くもの───生命の中枢───を散りばめた、光輝あふれる蜘蛛の巣状をしているが、これを更に次元の高いアストラルな視力で見ると、まったく別の様相を呈している」

 アストラル・ボディ (幽体) の原子は水晶状をしたキメの細かい、キラキラと輝く色彩豊かな様相を呈しており、常に渦巻状の動きをしている。

それがアストラル・ボディの中心から辺縁(へんえん) へ出てきて周辺をめぐり、また内部へと戻っていく、という回転運動を繰り返している。この回転運動は前述の生命の中枢から始まる。その中枢も小さな渦巻状をしている。

こうした霊視能力による観察によって、オーラのエネルギー中枢は物的身体の健康維持に深く関わっている内分泌組織、すなわち松果体、脳下垂体、甲状腺、胸腺、膵臓、副腎、及び生殖腺の部位に集中している事実が明らかとなったわけです。

これらを東洋の古来の神秘思想では 「チャクラ」 と呼んでいます。私の推測では、これらのチャクラが閉じられる、つまり機能が低下すると、いろいろな症状が出るようです。

前出のロシアの研究家キルリアン氏は木の葉の実験で、健康な葉はキラキラと輝く整然としたオーラを構成しており、その一部を切り取っても全体としてのオーラの場は破壊されていないことを実証しています。

 この実験結果一つを見ても、オーラと呼ばれている霊的な鋳型(マトリックス)は物質の死に至るまで損なわれることがないことを認めねばならないでしょう。キルリアン氏は 「枯死していく葉からオーラが離れる瞬間に最終のきらめきを観察した」 と述べています。

 これと同じ現象はバーンハード・ルース博士による次の叙述によっても実証されています───「タネから発芽した苗木の死は、光子(フォトン) 放出の突然の増加によって知れる。ここに生き物の死には必ず光子放出の増加が伴うものなのかという疑問が生じる」

 〝光子放出〟という用語は、科学がこれを物質だけの現象と見ていること、そして研究が物質的なものに限られている事実を物語っています。常識的に考えて、もしそうだとすれば、生命のある物体の死滅に際して光子の放出は、増えるよりもむしろ減るはずなのですが・・・・・・。

 続けてルース博士は 「光の放出をコントロールしている過程が細胞内部の反応の速度に影響している」 と述べていますが、ヘルムート・フィッシャー博士はこのことに関して次のようなコメントを加えています─── 「しかし光子、すなわち〝物質的につながった量子〟が、

例えば遺伝学が指摘する調節機能として、細胞生物学的過程の制御役を果たしているということは考えられるし、あり得ることである」

 その過程に関連してF・Aポップ博士は 「このようにDNAは〝光子貯蔵庫〟の役を果たしている」 と、新しい造語を導入して述べているが、これは北京の中国科学アカデミーの研究によっても確認されています。

 ポップ博士はさらに続けて 「光子はさらに免疫活動、修復活動、さらにDNAの複製やRNAへの転写といった遺伝子コントロールの分子的基盤を提供する能力を十分にそなえている」 とのべています。

 ここでもまた科学者は、物質一辺倒の思考のためにプロセスを逆に捉えています。光子と身体機能との関係に限って言えばその通りなのですが、今までのところ彼らは、光子は貯蔵と供給を受け持つだけで、その次元で生物と無生物との区別なくDNAをコントロールしていて、その逆ではないことを認めようとしません。

 実は私はポップ博士へ宛てて、そうした次元での光子の働きの背後にオーラという霊的な電磁場が存在することを示唆する資料を送ってみました。博士は次のような丁重な礼状を送ってきました───

 「人体の優美な図柄について解説した資料(キルリアン写真などのことであろう──訳者)、有り難く拝見しました。多分、貴兄のおっしゃる通りかもしれません。科学の研究成果と太古からの伝統的医術との関連について改めてお説を窺って、とても興味深く思いました」

 私は、正直言って博士にはもう一歩踏み込んだ理解を期待していました。というのは、博士の研究成果はホワイトイーグルのオーラの説明ときわめて密接に繋がっているからなのです。しかし、その〝もう一歩が〟欠落しているようです。

 こうした科学的研究がオーラの次元にたどりつくまでに数学的計算を延々と続けている事態を見ていると、シルバーバーチが 「実相は至って単純なのです。ところが地上の人間は単純では気が済まないのです。従来の形式と慣例を後生大事にします。

コピーし、真似することが好きなのです」 という言葉がなるほどと思えてきます。科学は、何が何でも数学的計算に知的エネルギーを費やすという、昔ながらのしきたりを捨てきれないのです。
℘85
 地上生活を活性化するためには、その科学者の知性に霊的感性を加味する以外に道はありません。古代の哲学者は、今日のような科学的知識がなかったにもかかわらず、宇宙の本質について今日の科学者よりもはるかに深い認識を直感していました。

Wednesday, June 22, 2022

シアトルの夏 あなたが口にしたこと、あなたが心に抱いたこと、あなたが行ったことのすべてがオーラに刻まれています。


The UNIVERSE of SILVER BIRCH   by     Frank Newman 

 Everything you say, what you have in mind,  and what you have done is engraved in the aura.



ホワイトイーグルの次の言葉に得心がいくことでしょう。

 「あなた方は地上生活中に自分のオーラを築いているのです、さまざまな欲望の充足を通して幽体を養い、幽体を通して霊体と本体を養っているのです。本体も地上生活における行為とその反作用、心に抱く思念と願望によって構築されていくのです」

 物的環境における五感の作用の影響によって霊的に向上すると、思考のレベルも向上します。

かくして 「類は類をもって集まる」 ように、意識が高まるにつれて本体の磁場の波動に触れるようになります。霊能者の背後霊団に〝入れ替え〟があるということが言われていますが、それは多分このことでしょう。

 それをシルバーバーチは別の角度から次のように述べています。

 「あなた方が生き、動き、呼吸し、考え、反省し、決断し、判断し、思いを巡らし熟慮するのも、霊の力のお蔭です。見聞きし、動き、歩き、思考し、おしゃべりするのも霊力のお陰です。

あなたの為すことの全て、あなたの存在を形成するものすべてが霊力のお蔭なのです。なぜなら、物質界の全て、あなたの物的身体も、存在と目的と方向性と生命を付与する霊的エネルギーの流入があるからこそなのです」

 「皆さんには肉体の鋳型としてのエーテル質の身体 (ダブル) があります。が、これには筋肉とか胃液とか聴覚とかはそなわっておりません。これは霊が肉体として顕現し、有効に機能するための中継的存在であり、死とともに霊が次の階層の生活にそなえるための基本的な役目を終えます」

 「それは程なくして脱け殻のように剥がれ落ち、変わって別の身体が用意されます。霊的純化の過程を重ねるためには幾つもの身体が必要なのです。皆さんにはそのための身体が幾種類もそなわっています」

 「人生の目的は進化であり、成長であり、成就です。進化するにつれて自動的に古い身体を捨てて、次の段階に必要な新しい身体をまといます」

 「現段階においても、皆さんには幾つのも身体がそなわっていて、それぞれの次元で顕現しているのです。肉体を捨てると今度は幽体をまといますが、それは地上生活中もずっとそなわっていて、その次元のバイブレーションで機能していたのです。

肉体が今のあなた方には実感があるように、その次元においては幽体に実感があるのです」

 「あなた方には複数の身体がそなわっています。それを幽体とか霊体とか本体とか呼んでいます。到達した次元にふさわしい身体で自我を表現します。

次の次元の階層へ行けばそれまでの身体は毛虫が脱皮するように脱ぎ捨てます。到達して発段階にふさわしい形態で自我を表現するわけです。そうした形での発展が無限に続くのです」

 「見方によっては、地上界も幽界の一部であると言えないこともありません。全ての階層が、個別に仕切られているのではなく、互いに浸透し合っているからです。全宇宙の生命の全階層が互いに混じり合い浸透し合っており、それに霊的側面、幽的側面、物的側面があるということです。

今こうして地上で生活している皆さんも、同時に霊的世界ともつながっていることになります」
℘102
 「全生命は一つで、それに無限の進化の段階があるということです。あなたはいずれ霊界の住民となりますが、今この時点でも立派に霊界の住民なのです。要はバイブレーションの問題です。

あなたはいずれ霊的存在となりますが、今この時点でも立派に霊的存在なのです。死んでから霊的存在となるのではありません。死はあなたの霊格を一ミリたりとも伸ばしてくれません」

 「あなたは霊なのです。これまでもずっと霊でしたし、これからも霊であり続けます。今の自我意識は物的身体を通して顕現した部分だけの意識です。あなた方のおっしゃる〝死〟のあとにさらに進化していくにつれて、それまで未開発の部分が顕現されていきます。

しかし、霊そのものはどこかへ行ってしまうわけではありません。どこかからやってきたわけでもありません。ずっと存在していましたし、今も存在していますし、これからもずっと存在し続けます」

 「もし皆さんが、自分が肉体を携えた霊的存在であること、地上界が全てではないこと、物的なものは束の間の存在であることを自覚してくだされば。もしも皆さんが、本当の自分、不滅の自分、神性を帯びた自分が死後も生き延びて無限の進化を続けることを自覚してくだされば」
℘103 
 「そうすれば、賢明なるあなたは自然の成り行きで、本来の生活の場である死後の世界にそなえた生活を送ることになることでしょう。あなたのなさる行為のすべてが、到達した霊的覚醒のレベルに似合ったものとなることでしょう」

 ダブルも含めた幽体についての以上の説明をまとめると、我々人間は肉体と一体となってはたらく目に見えない身体を通して、物質界の波動の中での行為とその反動によって築かれる意識レベルで、自我を表現していることになります。

 その幽体の磁場を支配しているオーラは、他の幾つかの磁場から出るオーラと渾然一体となっていて、五感を通して吸収した知識のすべてが蓄積され、必要に応じて検索することが可能であるといいます。「したがって・・・・・」 と、シルバーバーチは続けてこう語っています───

 「オーラを霊視しその意味を解釈できる人には、その人物の秘密のすべてが丸見えということになります。魂が今どの程度の段階にあるか、精神がどの程度まで発達しているかが分ります。要するに霊性進化の程度をオーラが物語っているのです。言わば、書物を読むようなものです」

 「あなたが口にしたこと、あなたが心に抱いたこと、あなたが行ったことのすべてがオーラに刻まれています。外面をいくら繕っても、あなたの内部の本性をそのまま表しておりますから、オーラはいわば永遠の鑑定書のようなものです」

となると当然キリスト教で言う 「白い立派な椅子に腰かけた人」 がいて審判を下す、というようなことはないことになります。

この地上生活中に、我々各自のオーラに刻まれた人生体験を通じて、自分が自分の審判者ともなり陪審員ともなるのです。霊的進化の次の階梯がどのようなものになるかは、そのオーラのバイブレーションによって決まることになります。

 例えば、どす黒いオーラを持った人、汚れた赤色のオーラをした人、グレーないしは茶色のオーラをした人は、死後、それぞれが暗示するレベルの階層、暗くて陰気な世界へ赴くことになります。ブルーやパープル (深紅色) をした人は我欲を滅却した、霊性の高い魂が集まる階層へ赴きます。類は類を持って集まるわけです。

 ホワイトイーグルはこの幽体の他にさらに霊体と本体の存在を指摘して、次のように述べています───

 「この幽体の向こうに、もう一つ、同じような卵形をしていながら、さらに霊妙な成分で構成されたオーラが見えます。これが霊体のオーラです。これも思念の変化に応じて次々と色彩を変化させています。

そして、この霊体のさらに向こうに、それと浸透し合うように、さらに一段と霊妙なバイブレーションをした神体ないし本体のオーラが見えます。形体も美しく、殆ど形容できないほど神々しい色彩をしています。譬えるものが地上に見当たらないからです」

 ホワイトイーグルが言っていますーー

 「人間の自我がこの本体に宿るのは、肉体が地上生活を終え、幽体による幽界生活───サマーランド 〈補注3〉 も含む───を終え、さらに霊体による霊界生活を終えてからです。それぞれの階層はそれぞれのオーラに宿って初めて体験できるのです」