Thursday, June 23, 2022

シアトルの夏 オーラを読む  生命を形づくるメカニズム  Read the aura: The mechanism that shapes life




 現段階の人類の霊的感覚で確認できるオーラには限度があります。全体が卵形をして肉体を包んでいて、どす黒い赤から鮮明な紫までの色彩を放散しています。

中心部はかなり安定した形体をしていますが、外部は感情を反映していて不安定です。そうした色彩と安定感から、その人物のその時の感情や性格が判断できます。

 大ざっぱに言うと、鮮明な赤色は怒りと勢い、それがどす黒くなると激情と情欲、茶色は貪欲、バラ色は愛情、黄色は知性、紫色は霊性、青色は宗教的献身、緑色は欺瞞と嫉妬心、それに強い濃淡が加わると同情心の深さを示しますが、これに加えてオーラから健康状態が読み取れます。

 ロシアの研究家シミョーン・キルリアンは、高電圧・高周波による写真撮影によって、そうしたオーラの目立った色彩の解釈とその医学的診断への応用価値を確認しています。

前章の終わり (〈補注2〉前後) で私は複数の霊的身体が一つのオーラの中に存在していて、それぞれが独自の周波数ないし振動数、ないしは波長をしていると述べましたが、これはカラー・スペクトルとも完全に一致します。

 その電磁場の一つの周波数ないしは振動数が変わると、電磁気的性質のために同質の電磁場との相互作用によってオーラに色彩の変化が生じます。

例えば考えに動揺が生じると、オーラの色彩にも揺らぎが生じます。が、その人物の性格の根幹をなしている考えや理想はオーラの中でも安定した部位に現れています。

シルバーバーチは 「私がバイブレーションという用語を用いる時、それは要するにエネルギーのことです。(中略) 宇宙に存在するものはすべてバイブレート(振動)し、放射し、活動しています」 と言っています。本章で述べることは大体この線に沿っているものと思ってください。

 では、ホワイトイーグルが説くオーラとその機能についての解説を一歩進めてみましょう。

 ホワイトイーグルが最初にあげるのはバイタル・ボディ(ダブルに相当。後述) です。これをホワイトイーグルは 「二、三インチの厚みの層をしたオーラで、青っぽい色彩をしていて、物的身体から放射している」 と述べています。

霊視能力者の目に映じているのは物的身体に浸透している生命力すなわち霊的エネルギーで、それが霊的生命と地上的生命 (物質) の媒介役をしているわけです。霊すなわち電磁気的エネルギーを通してはたらいている知性と物質は、そのようにしてつながっているわけです。

 お気づきのようにホワイトイーグルもシルバーバーチと同じように 「物的身体から放射している」 という表現をしていますが、これは厳密に言うと間違いです。が、このあと説明するように両者は渾然一体となってはたらいているので、そう表現しても良いでしょう。

 前章の最後の②で私は 「オーラはホログラム的性質をしており、情報の記憶と検索の手段となるし、いくら分割しても自己同一性を保持する手段ともなると」 述べましたが、この前半は 「オーラのホログラム的特質が情報の記憶と検索の手段となり・・・・・」 と書き改めねばならないでしょう。

これでお分かりのように、オーラという電磁場は一種のコンピュータであり、バー教授やイニューシン博士が示唆しているように、物的身体の鋳型(マトリックス)としての機能を果たしているわけです。

 では、その情報が霊と物的身体との間でやり取りされるのは一体いかなる手段によるのかということになりますが、それを科学的に検証している学者がいます。ハーバード・L・カーニング教授とウォルター・クロイ博士で、次のように述べています。

 「これらの場が電磁気的シグナルを発し、それが瞬時に体の適切な箇所の皮膚組織から穏やかに浸透する。

どうやらそのシグナルは基本的な制御機能を果たしているらしく、接触箇所から結合組織を通って臓器の細胞へ情報を伝え、代わってその臓器が同じ経路を使って内的な連絡を取り合う」

 これをV・スタンレー・アルダー女史は次のように叙述しています。


 「エセリック・ボディ (霊的磁場=ダブル) の中でも活動が活発で密度の高い部分は網状組織になっており───キメの細かい格子状の神経組織で核を構成している───その核の中心に渦巻、つまり〝生命力の中枢〟があり、これが生理学で言う内分泌腺である」

「エセリック・ボディは同じ次元の視力でみると星のように輝くもの───生命の中枢───を散りばめた、光輝あふれる蜘蛛の巣状をしているが、これを更に次元の高いアストラルな視力で見ると、まったく別の様相を呈している」

 アストラル・ボディ (幽体) の原子は水晶状をしたキメの細かい、キラキラと輝く色彩豊かな様相を呈しており、常に渦巻状の動きをしている。

それがアストラル・ボディの中心から辺縁(へんえん) へ出てきて周辺をめぐり、また内部へと戻っていく、という回転運動を繰り返している。この回転運動は前述の生命の中枢から始まる。その中枢も小さな渦巻状をしている。

こうした霊視能力による観察によって、オーラのエネルギー中枢は物的身体の健康維持に深く関わっている内分泌組織、すなわち松果体、脳下垂体、甲状腺、胸腺、膵臓、副腎、及び生殖腺の部位に集中している事実が明らかとなったわけです。

これらを東洋の古来の神秘思想では 「チャクラ」 と呼んでいます。私の推測では、これらのチャクラが閉じられる、つまり機能が低下すると、いろいろな症状が出るようです。

前出のロシアの研究家キルリアン氏は木の葉の実験で、健康な葉はキラキラと輝く整然としたオーラを構成しており、その一部を切り取っても全体としてのオーラの場は破壊されていないことを実証しています。

 この実験結果一つを見ても、オーラと呼ばれている霊的な鋳型(マトリックス)は物質の死に至るまで損なわれることがないことを認めねばならないでしょう。キルリアン氏は 「枯死していく葉からオーラが離れる瞬間に最終のきらめきを観察した」 と述べています。

 これと同じ現象はバーンハード・ルース博士による次の叙述によっても実証されています───「タネから発芽した苗木の死は、光子(フォトン) 放出の突然の増加によって知れる。ここに生き物の死には必ず光子放出の増加が伴うものなのかという疑問が生じる」

 〝光子放出〟という用語は、科学がこれを物質だけの現象と見ていること、そして研究が物質的なものに限られている事実を物語っています。常識的に考えて、もしそうだとすれば、生命のある物体の死滅に際して光子の放出は、増えるよりもむしろ減るはずなのですが・・・・・・。

 続けてルース博士は 「光の放出をコントロールしている過程が細胞内部の反応の速度に影響している」 と述べていますが、ヘルムート・フィッシャー博士はこのことに関して次のようなコメントを加えています─── 「しかし光子、すなわち〝物質的につながった量子〟が、

例えば遺伝学が指摘する調節機能として、細胞生物学的過程の制御役を果たしているということは考えられるし、あり得ることである」

 その過程に関連してF・Aポップ博士は 「このようにDNAは〝光子貯蔵庫〟の役を果たしている」 と、新しい造語を導入して述べているが、これは北京の中国科学アカデミーの研究によっても確認されています。

 ポップ博士はさらに続けて 「光子はさらに免疫活動、修復活動、さらにDNAの複製やRNAへの転写といった遺伝子コントロールの分子的基盤を提供する能力を十分にそなえている」 とのべています。

 ここでもまた科学者は、物質一辺倒の思考のためにプロセスを逆に捉えています。光子と身体機能との関係に限って言えばその通りなのですが、今までのところ彼らは、光子は貯蔵と供給を受け持つだけで、その次元で生物と無生物との区別なくDNAをコントロールしていて、その逆ではないことを認めようとしません。

 実は私はポップ博士へ宛てて、そうした次元での光子の働きの背後にオーラという霊的な電磁場が存在することを示唆する資料を送ってみました。博士は次のような丁重な礼状を送ってきました───

 「人体の優美な図柄について解説した資料(キルリアン写真などのことであろう──訳者)、有り難く拝見しました。多分、貴兄のおっしゃる通りかもしれません。科学の研究成果と太古からの伝統的医術との関連について改めてお説を窺って、とても興味深く思いました」

 私は、正直言って博士にはもう一歩踏み込んだ理解を期待していました。というのは、博士の研究成果はホワイトイーグルのオーラの説明ときわめて密接に繋がっているからなのです。しかし、その〝もう一歩が〟欠落しているようです。

 こうした科学的研究がオーラの次元にたどりつくまでに数学的計算を延々と続けている事態を見ていると、シルバーバーチが 「実相は至って単純なのです。ところが地上の人間は単純では気が済まないのです。従来の形式と慣例を後生大事にします。

コピーし、真似することが好きなのです」 という言葉がなるほどと思えてきます。科学は、何が何でも数学的計算に知的エネルギーを費やすという、昔ながらのしきたりを捨てきれないのです。
℘85
 地上生活を活性化するためには、その科学者の知性に霊的感性を加味する以外に道はありません。古代の哲学者は、今日のような科学的知識がなかったにもかかわらず、宇宙の本質について今日の科学者よりもはるかに深い認識を直感していました。

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