Thursday, November 23, 2023

シアトルの晩秋 霊団は決して見捨てない

 The spirit group never abandons you

 

 サークルのメンバーの一人で、動物愛護運動に献身している女性が反抗の大きさを訴え、もはや刃折れ矢つきた感じですと述べた。するとシルバーバーチが───

 「あなたが取るべき態度は、あなた個人としての最善を尽くして、そこでストップすることです。身体的に疲労の極に達し、精神的にも限界と思える段階に至ったら、それをあなたの限界として、それから先へは進まないことです。持てる力を一気にぶちまけても、あなた一人の力で世の中を変えることはできません。

あなたがこちらへこられた後も、事情はそのままです。あなたには、この地上へ出てくる時に約束した仕事があり、今それをおやりになっているところです。

 その仕事のために、これまで霊の世界からいろいろと援助の手が差しのべられてきました。現在も援助の手が差しのべられております。そして、これからもその手が引っ込められることはありません。

しかし、大切なのは、あなたの精神を穏やかに、冷静に、そして確信に満ちた状態に保つことです。そうすれば、霊の力が必ずやその力を発揮します。正義・善・節度、これを守れば必ずや目的は成就されます。

 もしも辛い思いをするのがもうご免だと思うようになったら───それも人間として私は決して咎めるつもりはありませんが───少なくともあなたの霊的成長はそこで止まります。成長は困難に立ち向かうこと、挑戦を受け止め、そして克服していくことによってのみ得られるのです。

 あなたの場合は、自分で自分を守るすべを知らない動物のための仕事をなさっているわけですが、いかなる仕事であれ、自分を役立てる仕事をしている時は、必ず大勢の高級霊が援助の手を差しのべております。その霊団が途中で仕事を投げ出してしまうようなことは絶対にありません。

耐え忍んでいれば、必ずや目的は成就されます。もとより簡単にはまいりません。苦しいことも辛いこともなしに成就されるとは申しません。が、必ずや成就されます。霊団の方は決して降参しません。成就するまで援助します」

別のメンバーが「霊の力は強烈かも知れませんが、肉体の力は弱いのです」と言うと

「肉体の力はどこから湧いて出るとお考えですか」

───霊からです。

「ならば、必要に応じてその霊力を引き出せばいいでのではありませんか」

───そのつもりでやっております。が、一日も終りに近づくと、いささか疲れます。

「だったら、そこで止めて、睡眠をとり、体力を回復して、次の日の仕事に精を出せばよろしい。私も永いこと地上界の仕事にたずさわってきて、皆さんのご苦労はよく理解しているつもりです。が、条件さえ整えば、 イザという時には霊力が湧き出るものであることを確信しております。

 ただし〝条件が整えば〟ということを忘れないでください。何度も申し上げてきましたように、その条件は霊界側の条件のことです。霊界側のタイミングで、霊界側の方法で働きかけます。人間側の都合にわせて行うのではありません。

 私たちはあなた方より広い視野で見ております。人間の視野はきわめて限られております。ですから、背後霊に任せることです。万事うまく行きます。一時的には不遇を忍ばねばならないことがあるかも知れません。しかし最終的には必ずうまく収まります」


続いてお金の問題が持ち上がったが、シルバーバーチは
「お金はとかくトラブルのもとになります。余るほど入っても厄介ですし、残してもトラブルのもとになります」と述べて、金銭への執着を戒め、いくつかの個人的な問題についてコメントしたあと、こう述べた。

「どうやら私の時計の電池が切れかかってきたようです(※)。そろそろ引き上げなくてはなりません。
 お別れする前に、ともに心を静かにして、お互いがそれぞれの道に進むに当たって、こうしてしばしの間いっしょに過ごしたこの部屋は、霊の力が降りたがゆえに聖められていることを知って下さい。

 その聖なる霊力にこうして浸ることができたことを、私たちは光栄に思わないといけません。それはまさに全生命の根源である創造主から発せられた力です。日頃の生活においても、その崇高なる力を少しでも多く受け入れることが出来るように心掛けようではありませんか。

 誰にでも分け隔てなく授けられるこの大霊からの愛に浴し続け、任せられた仕事に明るく精を出し、いついかなる時も、高き界層からの使者に見守られていることを忘れないようにしましょう。
 内も外も平和がみなぎるようになる道は、各自がそう自覚するしかありません。神の祝福の多からんことを」

※───われわれ地上の人間は、肉体という潜水服を着て大気という海の中に潜っているようなもので、いつまでももぐり続けるわけにはいかない。時おり上がって一服する必要がある。それと同じで、肉体に宿っての活動にも限界があり、ある一定時間以上は続けられなくて、いったん肉体から脱け出て、霊気を補充しなくてはならなくなる。それが睡眠である。

 ここででシルバーバーチが言っているのは、たぶん霊界の霊媒であるインディアンが、バーバネルの身体に宿ってその肉体機能を操るためのエネルギーが切れかかっていることを意味していると察せられる。

もちろんシルバーバーチと名のる高級霊も、地上圏との接触のためにかなり波動を下げていることは事実であるが、本人が語っているところによると、本来の所属界に戻って英気を養うのはイースターとクリスマスの二度だという。その間は、われわれ人間が地上界に束縛されているように、シルバーバーチの霊的な意識はかなり制約されているらしい。高級霊にとっては〝苦行〟にも等しい大へんな犠牲的行為で、『霊訓』のインペレーター霊などは、これを〝国籍離脱〟にも似た行為と呼んでいる───訳者。


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