Celebrating the spread of spiritual knowledge—
スピリチュアリズムの意義について──
「スピリチュアリズムは霊界の存在と霊との交信の可能性という二つの事実以外にも実に多くのことを教えている。
間違いなく言えることとして私が付け加えたいのは、人間の運命の決定者は自分自身であり、自分の性格も自分が形成し、将来の住処(死後に落着く環境)を地上で築きつつあるということである。
道徳的向上心を鼓舞するものとしてこれほど素晴らしいものは無いし、それをスピリチュアリズムほど強烈に所有している宗教思想を私は他に知らない。
人間は地上生活で築いた人間性そのままをたずさえて死後の生活を開始すること、他界した肉親・友人・知人は今なお自分を愛し、見守ってくれていること、罪悪も過ちも必ず自分で償わねばならないこと、いかに都合のよい教義をでっちあげても無罪放免とはならないこと──以上のことを立証し、さらにまた多くのことを立証して行けば、スピリチュアリズムは現代に対して計り知れない宗教的影響力の根源を秘めていることになる」
日常生活の大切さについて──
「人間は日常生活での行為と習慣によって刻一刻と魂を築いている。それが霊的本性であり、現段階でこそ幼稚で不完全であるが、永遠に不滅であり、未来永劫に進化する可能性を秘めている。
それが真実の自分であり、永遠の存在である。死後の状態の責任はすべて、根源的に、そして何よりもまず、自分自身にある。自分の運命の決定者は自分であり、自分が自分の将来の開拓者であり、自分の人生の最後の裁き人も自分である。
こうした教えが説教壇から聞かされることが少なすぎる。が、その重要性は実に遠大である。これを知ることは全ての人間にとって極めて重要である。道徳と宗教の全分野において、その影響力は計り知れないものがある」
霊的知識の普及を祝して──
「霊界からの霊的真理普及のための働きかけがいよいよ頻繁となってきたことは慶賀に堪えない。このことは見えざる指導者たちが、思いもよらないさまざまな方面で、通信を地上へ送るための通路を求めているとの確信を与えてくれる。
真理のすべてが一人の霊媒のみを通じてもたらされることはあり得ない。無数の側面を持つ真理がたった一個の精神で理解できるわけがない。そうしたさまざまなチャンネルを通じてもたらされる真理になるべく多く耳を傾ける者が一ばん多くを得ることになる。もうすべてを知り尽くしたと思う者が実は一ばん真理を学んでいない。
〝真理の太陽〟の光が千々に砕けてわれわれの周囲に輝いている。
それを拾い集めて一つの理想的体系を整えるべき機が熟している。今ほとんど世界各地であらゆる観点から、その体系づくりのための作業が進行中である。
私がこの思想の将来に希望を託し、かつ信頼を抱いているのは、これからの宗教は今さかんに心霊学者やスピリチュアリストによって立証されつつある科学的知識の上に基盤を置くべきであり、いずれは科学と宗教とが手をつなぐことになると信じるからにほかならないのである」
(注──原典にはこのほかに各種のテーマについてのモーゼスの意見が掲載されているが、そのすべてが、当然のことながら、インペレーターその他による通信の内容と同じなので割愛することにした。
モーゼス
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