Monday, February 9, 2026

ベールの彼方の生活(四)

The Life Beyond the Veil Vol. IV The Battalions of Heaven by G. V. Owen



3 崇高なる法悦の境地

一九一九年三年二十五日  火曜日

 さて、未来へ向けて矢が放たれたところで一たん出発点へ戻り、これまでお伝えしたメッセージを少しばかり手直しをしておきましょう。私が述べたのは人類の発達途上における目立った特徴を拾いながら大ざっぱな線について語ったまでです。

しかし人類が今入りかけた機構は単純ではなく複雑をきわめております。次元の異なる界がいくつも浸透し合っているように、いくつもの発展の流れが合流して人類進化の大河をなしているのです。

 私がこれからは男性支配が女性の柔和さにその場をゆずると言っても、男性支配という要素が完全に消滅するという意味ではありません。そういうことは有り得ません。

人類の物的形態へ向けての進化には創造主が意図した目的があるのであり、その目的は、成就されればすぐに廃棄されてしまう程度のものではありません。ようやく最終段階を迎えつつある進化の現段階は、男性の霊的資質を高める上で不可欠だったのです。

ですから、その段階で身につけた支配性は、未来の高揚のために今形成しつつある新しい資質の中に融合されていくことでしょう。

 ダイヤからルビーの光が除去されることはありません。もしそうなればダイヤの燦然たる美しさが失われます。そうではなく、将来そのダイヤが新たな角度から光を当てられた時に、その輝きがこれまでよりは抑えられたものになるということです。

かくしてこれからのある一定期間は、そのまたたきが最も顕著となるのはこれまでのルビーではなくエメラルドとなることでしょう。(訳者注──前回の通信の最後の寓話になぞらえて、ルビーが男性的性格、エメラルドが女性的性格を象徴している)

 また遠い過去においてそのルビーに先立って他の色彩が顕著であった時期があるごとく、ダイヤの内奥には、このエメラルドの時代の終ったあと、永遠の時の中で然るべき環境を得て顕現するさらに別の色彩があるのです。

 さらに言えば、私のいう女性の新時代は激流のごとく押し寄せるのではなく、地上の人間が進歩というものを表現する時によく使う言い方に従えば、ゆっくりとした足取りで訪れます。言っておきますが、その時代はまだ誕生しておりません。が、

いずれ時が熟せば誕生します。その時期が近づいた時は──イヤ、(ここで寓話に変わる──訳者)救世主は夜のうちに誕生し、ほとんど誰にも気づかれなかった。

しかも新しい時代の泉となり源となった。それから世の中は平凡なコースをたどり、AUC(ローマ紀元。紀元前七五三年を元年とする)を使用している間は何の途切れもなく続いた。

が今日、かの素性の知れぬ赤子(イエス)の誕生がもとでキリスト教国のすべてがDU(西暦紀元)を採用することになり、AUCは地上から消えた。貴殿は私の寓話を気に入ってくださるので、どうか以上の話から何かの意味を読み取ってください。

 また例の天使の塔におけるキリストの顕現の話を思い出していただきたい。あれはこの地上への吾々の使命に備えるための学習の一環だったのです。

私の叙述から、その学習がいかに徹底したものであったかを読み取っていただけるものと思います。物的宇宙の創造を基盤とし、宇宙を構成する原子の構造を教えてくださったのです。

それが鉱物、植物、動物、そして人間となっていく永くかつ荘厳な生命の進化の過程が啓示されたのです。さらに学習は続き、地球に限定して、その生命を構成する要素を分析して、種類別に十分な検討を加えました。

それから地球の未来をのぞかせていただき、それが終わって今こうして貴殿にメッセージを送っているわけです。


 その人類の未来をのぞかせていただいた時の顕現のすべてを叙述することはとても出来ません。ダイヤモンド(※)の内奥には分光器にかからない性質の光線が秘められているからです。

ですが、その得も言われぬ美と秘密と吾々にとっての励ましに満ちた荘厳なるスペクタクルについて、貴殿にも理解しうる範囲のことを語ってみましょう。(※これも前回の通信の寓話になぞらえて、すべての色彩が完全に融合したときの無色透明な状態を象徴している──訳者)

 地球を取り巻く例の霧状の暗雲が天界の化学によって本来の要素に分析されました。それを個々に分離し、それぞれの専門家の手による作業にまかされました。


その作業によって質を転換され、一段と健康な要素に再調合する過程がほぼ完了の段階に近づいた時に、吾々は各自しばし休息せよとの伝達をうけ、その間は他の霊団が引き受けてくれました。

 そこで吾々は所定の場所へ集合しました。見ると天界のはるか上層へ向けて一段また一段と、無数の軍勢が幾重にも連なっておりました。

得も言われぬ壮麗なる光景で、事業達成への一糸乱れぬ態勢に吾々は勇気百倍の思いがいたしました。その数知れぬ軍勢の一人一人が地球上の同胞の救済のために何らかの役割分担を持ち、その目的意識が総監督たるキリストにおいて具現されているのでした。

 それを内側から見上げれば、位階と霊格にしたがって弧を描いて整列している色彩が、あたかも無数の虹を見るごとくに遙か遠くへと連なっておりました。

 そしてその中間に広がる、一個の宇宙にも相当する大きさの空間の中へ、すでにお話したことのある静寂という実体(一章2)が流れ込んできました。それはすなわち、そこに吾らが王が実在されるということです。

静寂の訪れを感じて吾々はいつものごとく讃仰のために頭(コウベ)を垂れました。崇高なる畏敬の念の中に法悦を味わい、目に見えざる来賓であるキリストを焦点とした愛の和合の中にあって、吾々はただただ頭を垂れたまま待機しておりました。 アーネル ±

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